道具シリーズ(8) オシロスコープ
2022.05.21
道具というより測定器ですけど・・・

オシロスコープ、なかなか趣味では手が出ないものでしたが、現在では安価で実用的な物が出回っていて手が届くようになったと思います。

「ちうごく」メーカーの台頭ですね。日本メーカーが目立たなくなってきました。かつては、多くのメーカーがオシロを作っていたのです。菊水、岩通、KENWOOD(TEXIO)、松下、日立、リーダー電子・・・
いくつかのメーカーは、いまは中国メーカー製品を代理販売しているような感じです。特に安価なものはそうだと思います。

小学生の頃、「ラジオの製作」の丹治さんの記事で、ソ連製のオシロが紹介されていたのを今でも覚えています。当時ソ連といったら、鉄のカーテンの向こう側、謎に包まれていました。そして、なんでソ連製? その不思議さ、珍しさもあって、印象に残っています。
親に、買ってくれと頼みましたが、そんなもの何するんだと聞かれて却下。

測定器はテスターだけ、という時代が長く続きました。

工業高校の実習でオシロを使ったのと、あとは・・・あんまり覚えてないですね。ポケコンのブザー改造したやつから、実習中にこっそりオシロへ入力して波形を見てみたぐらい。

専門学校在学中、夜に本屋さんへ向かって歩いていたら、ゴミ集積場に何かの機器が落ちていて、なんじゃらほいと見たら真空管式のオシロ!! 近くにアマチュア無線をやっている方の住まいがあり、そこの方が捨てた可能性が高いでしょう。

大喜びで持ち帰り、下宿で電源を入れてみたら一応動きました。1chしかないけど、とりあえず使えるオシロが手に入りました。
これを自作Z80マイコンのハードウェアのデバッグに活用したりして、それなりに役立ったものでした。

社会に出て、自分で稼げるようになってから、「デンキのカホ」長崎店でオシロを買いました。20MHz、2chのアナログでした。6万円ぐらいだったか、忘れましたけど、それでも当時思い切った買い物でした。これを家まで発送してもらって、配達が楽しみで。

これもずいぶん役立ちました。ただ、波形を止めて見ることができない為、不満もありました。特にデジタルでは、何かの信号をトリガにして、その瞬間の波形をとらえたい時が多いですからね。

会社では、上司の指示で一番上等なオシロを使う時もありました。それには理由があり、トラブルの原因である波形を捉えるには、それを使う必要があったからです。
私が現場で使っていたとき、ちょっとトイレに行って戻ってきたら、なくなっているじゃないですか。何者かに盗まれた? 遠くに、台車ごと押していく先輩の姿が見えたので追いかけました。
「勝手に持っていかないで下さい。使っています」と言ったら、
「お前がこの上等なやつを使うのはナマイキだ」と言い返され、そのまま持っていかれてしまいました。
これを使えと指示してきた上司に訴えると、その先輩は注意され、オシロは戻ってきました。でも本人は不満タラタラで、やつあたりされました。

あと、次の勤務先からポータブルオシロを借りたりしたけど、でもすぐ必要になったので返却してくれと言われ、やっぱり自分の物じゃないから、オシロが使える夢の時間は短いものでした。

こりゃあ、買うしかないでしょう、と思ったわけです。

ちょうど岩通のBRINGOといって100MHz 2chのデジタルオシロが売り出されていました。プリンタ内蔵、フロッピー内蔵です。小さくて持ち運び便利。
これは確か30万円ぐらいだったのではないでしょうか。当時は安月給でしたから、とんでもない買い物でした。
でも、それなりに役立ってくれましたよねえ。どれだけ活用したかわかりません。

1回壊れて、表示が異常になりました。修理見積をメーカーに問い合わせたら、ビックリする値段で・・・いくらだったっけ。12万とか言われたのではなかったかと。(記憶は不正確かもしれないが、迷ってしまう金額だったのは確か)

修理といっても中身の基板をまるごと交換するもので、だから金額もそれなりに高いのですね。校正もオプションでしたが、それも含めたら、さらに高くなるのであきらめました。
1回は修理しようと考えて、修理依頼をしました。それから数年使った後に売ってしまって、その後、新しいデジタルオシロを買ったのでした。

中国製のやつ・・・画面は大きくて見やすいけれど、どこか変なやつでした。結局、数年後にテクトロを買ってしまったのですが、やっぱりテクトロは良いですね。
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