昔のLANカード
2022.10.20


昔の技術雑誌を整理していたら、'90年頃の広告に、こんなLANカードが。

もう30年近く経過しているので支障ないと思いますが、このシリーズ等にも私は関係していました。じつは地元の工場で設計・製造していたものです。

この広告の物は最初の製品で、私が入社する前のものです。

いまではLANカードそのものを見かけません。その前は\500でも売ってるようなものでした。でも最初は、こんなに高価だったのです。

それに、この部品の多いこと。PC-9801のCバスの2階建てです。しかもチップじゃなくてDIP部品だらけで詰め込んでいます。

68000が載っていました(実際はCMOSで東芝の互換品)。インテリジェント型といって、LANカード上にマイコンを搭載して、通信にかかる処理を引き受けるというものです。
PC-9801側との間にデュアルポートRAMが有り、そこでやりとりをしていました。
当時のPC-9801は性能が低く、通信にかかる負担を軽減する為、LANカード上のマイコンが処理を引き受けていました。

その後、改良が進み、最終的にはゲートアレイ1個とそのほか数点のICぐらいで出来るようになりました。そこまでの道のりが長かったように思います。

その頃にはNE2000互換の安価なISAバスボードが出回るようになり、インテリジェント型はなくなってしまいました。
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amesho - 2022年10月21日 06:32
このメーカーは、'90年代初頭から、様々なネットワーク機器を世の中に送り出して来られました。当時は一般にLANは普及しておらず、企業などで使われていた程度でした。
当時の自分は、イーサネットなんか何の役に立つのか知らず、RS-232Cで十分じゃんと思っていました。PC-9801からSunのワークステーションにrloginして使っていた事もありますけど、いまいちピンときていませんでした。
そのうち、'95年頃にはインターネットが一般に普及し始め、会社のPCで、あの有名なコーヒーサーバーの生中継画面を見たことを覚えています。

当時は黄色くて太い同軸ケーブルを使っていた時代です。10BASE5とか10BASE2とか。細い同軸に変わり、それから現在も使われているモジュラーケーブルに変わりました。これで普及するようになったわけです。

あと、ISDNルータ・ブリッジという装置、現在で言うルータ。これも当時開発され、100万円以上していました。LANとISDNを接続するものでした。ISDNが高速だと言われていた時代です。

ターミナルサーバ、これはLANにRS-232C機器を8台まで接続できる装置で、いまのリモートワークの先駆けみたいなものです。電話回線とモデムがあれば、外部から社内ネットワークが使えるものでした。

次世代は、・・・どうなるんでしょうね。家庭内LANが光ファイバーに変わることがあるのかどうか。
無線では安定性がどうしても有線に劣りますから、有線は残るでしょう。
kanitama - 2022年10月20日 20:41
今では1000円代のマイコンにもWiFiが搭載される時代になりました。LANを使うために10万円以上する基板を購入しなければならないことが嘘見たいですね。そのうち、次世代の高速通信に適応したLANも登場するのでしょうか。ただ人が技術に適応できるのかは不明ですね。
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