ゆうほう
2023.02.11
”ゆうほう”と言っても、最近話題の謎の飛行物体ではなく、
「有線放送電話」
の、ご紹介です。

略して有放。

昭和53年頃まで私の地元で使われていた、農村用の有線放送電話機です。



コードはネズミにかじられたのかボロボロです。45年以上経過していますので仕方ありません。
しかし、今どきこんな袋打コードは売ってないと思います。かなりレア物です。
取り替えるとしたらビニールコードで妥協するしかありません。
袋打はコタツの電源コードぐらいしかありません。3芯とかは無いでしょう。

本来は、円形のローゼットが付いていました。中は端子ネジ2本で局線とつながっていました。屋内配線は白・黒のツイストペア線でした。

ご覧の通り、ダイヤルが無くてその部分にスピーカーが入っています。ツマミは音量調整です。残念ながら腐食しており回りません。



底板は木の圧縮材で、コストダウンのためと思われます。
3点についている金具に注目して下さい。



フックスイッチ(受話器をかける部分)は組み換え可能になっていて、ネジを緩めて、フック部分をクルッと回すと壁掛け用になります。
さっきの3点の金具は壁に固定する為のものでした。



まあ、知らない人にはゴミのようなものですが、歴史を知っている者にとっては昔を懐かしむお宝です。

せっかくなので将来(近いうちに)動かしたいものです。なかなかヒマがありませんけど、手入れをして、ラジオが聞けるようにするのも面白いかもしれません。

回路はいじらなくても、局線の代わりにスピーカー信号を入れてやると確かそのまま鳴らなかったかなと思います。

オンフック(受話器をかけた状態)だと、確か、局線からコンデンサを通して、ボリュームを通ってスピーカーにつながっていたと思います。

そういえば、このコンデンサは私が昔バラした個体だと、オイルコンデンサでした。この写真の物はペーパーコンデンサです。
オイルコンデンサは磁器でできた白いもので、割ると中からベタベタした油が出てきました。
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amesho - 2023年02月11日 17:03
この機会に回路図を起こしました。それで詳細が把握できました。

やはり、局線の代わりにアンプ出力をつないでやると外付スピーカーとして使えそうです。

昔から謎だった赤い「緊急」ボタン、これを押すと局線に対して1kΩを並列につなぐ回路になります。
交換台が、どうやって緊急を判定するのかは今のところ明らかになっていません。
kanitama - 2023年02月11日 16:13
古い品物を大切にお持ちなのでいつも驚いています。いまやインテリアになりつつある昭和の製品です。いつか博物館並みにショーケースに並べられて楽しむことができそうです。
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