TLCS-90 (TMP90P802Ax)
2024.06.23
東芝のTLCS-90シリーズのマイコン、'90年代後半に使っていた事がありました。
Z80の改良版のようなものです。

このシリーズの型番はいくつか有った。タイトルの物はAPだとDIP 40Pで、AMはSSOP 40Pだった。そのほかに型番は忘れたが、シュリンクDIP 64Pもあった。
何かのテスト装置の中に組み込まれていたのを見たっけな。

TMP90P...で探しても出てこない場合がある。PをCに変えると出てきたりする。Cは何だったっけ。マスクROMだったっけ。Pは書込可能なROM。

当時でもあまり使っている例は知らないぐらいだったのに、今の時代には誰も知らないだろう・・・と思ったら、意外とブログなどで取り上げている方々がいらっしゃる。

命令が拡張されていて、たとえばZ80にこのようなLD命令が有れば便利なのにと思っていた命令が実現されていた。(バイナリではZ80と互換性なし。ソース的にはZ80の上位互換と考えてよかった。完全上位互換ではない。手直しが必要な所もあった。昔のことなので忘れた)

Z80に慣れた者にとっては、使いやすいマイコンだった。

しかもワンチップで動く。小容量ながらROM(ワンタイム、8K)とRAM(256バイト)内蔵。各ピンにI/Oポートもある。

プロテクト(読み出し禁止)が設定できたと思う。セキュリティ面でもバッチリ。

外部にバス(アドレス、データ)を出して外付メモリにつなぎ、マイコンシステムを構成する事もできた。実際にそんな使い方もした。

残念なところは、当時だと仕方なかったかもしれないがROMは1回しか書けなかった。消去不可。
確か1個\1,000ぐらいで買っていて、書き損じると高価なゴミになった。

これがフラッシュROMになっていたら、PICマイコンよりも流行したかもしれないのに。Z80ユーザはスムーズに移行できただろう。

東芝純正のTLCS-90アセンブラとCコンパイラを(会社で)買ったっけ。ICEまで借りていた。

このマイコンを普通の27256とみなして書き込むアダプタを何個も自作していた。SSOP用の変換も作った。4個同時に書き込めるやつまで自作した。
※8KBなので容量的には2764相当だが、ROMライタの設定は27256

このTLCS-90シリーズが発展することを期待していたが、とうとうフラッシュROMバージョンは出なくて、いや、出たかもしれないけど記憶になく、結局、PICやH8/3048Fを使うしかなくなって、という流れ。
PICの変態なアセンブラのせいで人類の進歩が遠回りになった。
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