タンタルコンデンサ
2025.02.11
今は積層セラミックが大容量化してきたのでタンタルコンデンサの出番は少なくなった。

昔は、数マイクロファラッド以上必要で、アルミ電解コンデンサより精度が必要な場合はタンタルを選んでいた。

フィルムコンデンサだとどうしても形状が大きくなり、基板に載せられなかったりした。(一言で言えばでかすぎる) そこで容量とサイズから考えるとやはりタンタルになった。

主に時定数回路やアナログ回路に使った。

そしてタンタルは電源周りには使わないようにしていた。どうしても使う場合は定格電圧の3倍のマージンをみていたが、それでも萌え、じゃなかった燃えるやつがあった。

そう、タンタルコンデンサは燃えるのである。

電源をつないだ瞬間、パチッ、シュッと鳴って火が上がる。一瞬の出来事。あぶない。
とある製品でタンタルが燃えてクレームになった事がある。以後は電解コンデンサに置き換えた。

別の新しい製品の開発中、どうしても電解コンデンサでは温度の要求を満たせず、タンタルしか選択肢がなかった。
そんな中で当時、ヒューズ内蔵タンタルが確か松下電器の製品に有って、それを採用した。
これだったら電源周りにも安心して使える。

だけど、人知れずヒューズが切れてもわからないし、そのとき回路の動きはどうなるんだ? という疑問は残った。
この対策は、たとえば複数個並列に使ったらどうだろう。同時にいくつもショートしないだろうから、通常切れるのは1個だけ。残った分で動作を継続する。

条件付きで電解コンデンサも使用可能になったんだっけ。但し、寿命の計算をして15年以上であること。(暑さ寒さにさらされる場所なのに15年もつ電解コンデンサって有る?)

DC-DCコンバータも温度範囲の条件を満たす物を選んだけど、もうひとつの条件としてアルミ電解コンデンサもタンタルも未使用であることとした。
なかなか国産では仕様に合致するものは無く、さんざん探し回った結果、米国製の製品からいくつか見つけた。
おそらく、米国では軍事用に作られていて、そのために上限温度を満たすものが有ったんじゃないかという話。
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kanitama - 2025年02月11日 17:58
そういえば、プロジェクトXで*ONYのラジオのコンデンサが輸送中に壊れるとかいったお話しがあったような気がします。高温に弱かったとかいうことだったと記憶しています。使用する環境によって部品を選択しなければならないとは大変ですね。
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