暑さ寒さと高湿度に耐えろ
2025.02.11
もうムチャクチャで、温度の高い方は何度で、低い方はマイナス何度で、しかも湿度**%に耐えろ、試験をしろ、ってのが昔あった。
具体的に書けないが、こういうのにうるさいのは防衛、電力、鉄道などである。(やりたくないトップスリー)
湿度**%って・・・ほとんど、びちゃびちゃじゃないかと。
まず湿度については基板をコーティングする。ワニス処理といって、基板に薬剤を塗布する。これの成分は、今までの経験では2~3種類あったか。
コネクターやジャンパーピンに付着すると接触不良になるから、予めそれらをマスキングしておく必要があり、手間がかかった。(でも、これらは湿気から保護されないから濡れたらダメよね)
塗り方は刷毛塗り、ドブ漬け。スプレーも有る。
刷毛塗りは人が刷毛を使って塗っていく。手作業で手間と時間を要した。ブラックライトに反応して光って見えるものがあり、ブラックライト下で作業していた。自分も試作基板を塗った。
ブラックライトで塗膜を見ながら塗っていくけれど、やはり手作業なのでムラは有り、完璧とは言えない。
基板の端面も塗るのがポイント。ここから湿気が浸透するんだって。
ドブ漬けは基板を丸ごとワニスに漬けて引き上げて乾燥させる。基板の端に針金をひっかけて吊るす。その作業ブースはシンナー臭くてラリってしまいそうだった。当然、換気されていた。塗りムラは少ないけど、とにかくラリってしまいそう。
スプレーは普通に吹きかけるけど、1回ではなく乾いたら塗り重ねる。
いずれの場合も空気中の湿度が問題で、特に梅雨時はエアコンで十分に除湿してから作業する必要があった。湿度を吸い込むと、白っぽく仕上がってしまうため。
勘違いしてはいけないのは、これはあくまでも防湿処理であって、結露や水没は対応できない。何もしていない基板よりはマシと思ったほうが良い。
アキシャル部品など、余ったリードを切った先端までコーティングで包むことはできないから、ギリギリ短く切ってからコーティングする。
次に、温度の高い方と低い方は、工場に恒温室があったのでそこを借りてテストしようとした。
ところがこれは生産設備の一部で、製品を入れてエージングテストをするから、我々がずっと占有するわけにはいかない。夕方には空けてよね、という具合。夕方から製品を入れて一晩通電するからって。
温度の高いほうは設計上、ディレーティングを考慮しなければならない部品がある。たとえばDC-DCなど。簡単に言うと、いっぱいいっぱいの能力では使えない。温度が高い場合は負荷を軽くしてやる必要があるから、自ずと必要なワット数の品よりも大きい品を使うことになる。
公設の工業試験場で設備を借りて、温度と湿度をかけてテストした。もちろん通電・動作させながらで、実際に通信をさせてエラーレートを測定した。結果的には無事完了。
その後、私は退職してしまったので分からないが、その依頼主の会社がつぶれちゃったとかで、あの製品たちは結局どうなったのやら。
**のジャンク基板にその会社のロゴマークを見かけて懐かしくなったりした。あのロゴマーク、基板に入れたなあ、って。
具体的に書けないが、こういうのにうるさいのは防衛、電力、鉄道などである。(やりたくないトップスリー)
湿度**%って・・・ほとんど、びちゃびちゃじゃないかと。
まず湿度については基板をコーティングする。ワニス処理といって、基板に薬剤を塗布する。これの成分は、今までの経験では2~3種類あったか。
コネクターやジャンパーピンに付着すると接触不良になるから、予めそれらをマスキングしておく必要があり、手間がかかった。(でも、これらは湿気から保護されないから濡れたらダメよね)
塗り方は刷毛塗り、ドブ漬け。スプレーも有る。
刷毛塗りは人が刷毛を使って塗っていく。手作業で手間と時間を要した。ブラックライトに反応して光って見えるものがあり、ブラックライト下で作業していた。自分も試作基板を塗った。
ブラックライトで塗膜を見ながら塗っていくけれど、やはり手作業なのでムラは有り、完璧とは言えない。
基板の端面も塗るのがポイント。ここから湿気が浸透するんだって。
ドブ漬けは基板を丸ごとワニスに漬けて引き上げて乾燥させる。基板の端に針金をひっかけて吊るす。その作業ブースはシンナー臭くてラリってしまいそうだった。当然、換気されていた。塗りムラは少ないけど、とにかくラリってしまいそう。
スプレーは普通に吹きかけるけど、1回ではなく乾いたら塗り重ねる。
いずれの場合も空気中の湿度が問題で、特に梅雨時はエアコンで十分に除湿してから作業する必要があった。湿度を吸い込むと、白っぽく仕上がってしまうため。
勘違いしてはいけないのは、これはあくまでも防湿処理であって、結露や水没は対応できない。何もしていない基板よりはマシと思ったほうが良い。
アキシャル部品など、余ったリードを切った先端までコーティングで包むことはできないから、ギリギリ短く切ってからコーティングする。
次に、温度の高い方と低い方は、工場に恒温室があったのでそこを借りてテストしようとした。
ところがこれは生産設備の一部で、製品を入れてエージングテストをするから、我々がずっと占有するわけにはいかない。夕方には空けてよね、という具合。夕方から製品を入れて一晩通電するからって。
温度の高いほうは設計上、ディレーティングを考慮しなければならない部品がある。たとえばDC-DCなど。簡単に言うと、いっぱいいっぱいの能力では使えない。温度が高い場合は負荷を軽くしてやる必要があるから、自ずと必要なワット数の品よりも大きい品を使うことになる。
公設の工業試験場で設備を借りて、温度と湿度をかけてテストした。もちろん通電・動作させながらで、実際に通信をさせてエラーレートを測定した。結果的には無事完了。
その後、私は退職してしまったので分からないが、その依頼主の会社がつぶれちゃったとかで、あの製品たちは結局どうなったのやら。
**のジャンク基板にその会社のロゴマークを見かけて懐かしくなったりした。あのロゴマーク、基板に入れたなあ、って。
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