SYSOP呼び出しとホスト局襲撃
2023.06.02
懐かしのパソコン通信時代・・・

ホスト局のソフトはKTBBSを使っていたが、SYSOP呼び出しという機能があった。これはユーザーなら誰でも使えて、コマンドを打ち込むと、ホストのPCが「ピッ ピッ ピッ・・・」と鳴り続ける。

みんな、遠慮がなかった。深夜でも早朝でも鳴らしてくる。出たら最後、チャットにつきあわねばならぬ。
あとで掲示板をのぞくと「ねてるかな?」「いないふりしてモニタしてるだろ」などと書き込まれている。

休日でも、どうせ家にいるだろうと思われていた。

いきなり家に来て、しかも複数のメンバーが押しかけてくる。これをホスト襲撃と称していた。こっちの都合なんかお構いなしなんだが、いずれにしても休日は家でゴロゴロしてるから。

唐突に、「これから博多へ行こう」とか言って拉致される。長崎県の島原半島から、福岡県への大移動である。

んで・・・ホストのPCを最速化しようとか誰かが言うわけ。新しいPCを買おう、最新のモデムを買いに行こうとか。

あちこちの店を回って、良い感じのPCを手に入れて、さあ帰ったらセッティングだ。みんな解散してそれぞれ帰宅した。

帰宅したころにモデムが着信する。まだできてないってば。

おお早くなったとか、何度もつないできて通信速度を試してる。

自分が普段使っているPCより、新しく買ったPCのほうがはるかに性能が良いのに、本当はそっちを普段使いたいのに。
たいていの草の根ネットは使い古しのPCを使っていたが、うちは狂気の沙汰で、最新PCを使っていた・・・

誰かが言い出す。
次は回線だな。いつも夜に回線が塞がっていてつながらない。回線増やそうよと言い出す奴らがいた。

気楽に言うなよ。(笑)

ISDNだ、と。ISDNなら1回線で2回線分として使える。(基本料金も2倍近いけどな!!)

誰がそのお金払うのか、って言ったら、SYSOPに決まってるじゃないと言う。

お金出そうかという人もいたが、いつも色々うるさい人だったので、へたにお金をもらったら余計に色々言ってきそうだから受け取らないようにしていた。

今度はリンクをやろう、と。特に仲の良い草の根ネット2局、ひとつは鹿児島だったかな。

どういう仕組かというと、通信ソフト(確かKTX)のマクロを組んで、共有用の掲示板の内容を互いに転送する仕組み。
私のPCが朝4時にタイマーで起動して、自動的に発信してそれぞれの局から掲示板の書込をダウンロードし、さらに、こちらの掲示板の内容をアップロードしてくる。

モデムを切り替える装置は自作した。PCのプリンタポートから信号を出し、リレーでRS-232Cを切り替える仕組み。そのプログラムも自作して仕込んだ。

このシステムがうまく動いたのも最初のうちで、・・・

ある朝、というか早朝、

モデムから何かゴニョゴニョと声が聞こえる。よく聞いてみると、電話料金が未納で止められているわけ(先方が)。
もう、しっかりしてくれよ頼むぜーとか思いながら早朝に起き出してPCを止める。

あと、マクロのバグで何かの拍子に回線をつないだまま止まって、そのまま回線が切れないから無駄に電話代がかかっていた事もあった。

お金の計算が苦手な私だったから、結局いくらかかったのやら分からんけど、チリツモで相当かかったはず。でも、いま振り返ってみれば楽しい時代だったかもしれない。

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