COBOLは滅びない
2022.06.27
学生の頃、ビジネス系の学校だったせいか、COBOLの勉強をした。

NECのACOS-250という汎用コンピュータと、それにつながる端末が40台ぐらい有って、みんなが一度に使うと反応が非常に遅くなった。

土曜日は休みだったが半日程度、自主学習という事で自由に使える決まりがあり、その時はほとんどユーザーがいないから、反応の速さを実感できた。

COBOL実習の流れは、
まず教室でフローチャートを書き(テンプレートがあった)、コーディング用紙(原稿用紙のようなもの)にプログラムを鉛筆で書き、それからコンピュータ室へ行って端末からプログラムを打ち込む。

その端末操作には最後まで慣れなかった。
いまのPCだとシフトは押している間だけ有効だが、その端末の場合、シフトは一度押すとロックされ、もう一度押さないと解除されない。
うっかり、意図しないキーを押してしまうと、戻り方がわからない。先生か先輩に助けを求めていた。

でっかいラインプリンタが置いてあり、ジャージャー印刷しながら、どんどんプリンタ用紙を吐き出していた。

どんどん・・・? ちょっと待って止まらないし。誰だよ無限ループしたのは。1行だけ印刷して改ページして、それを延々と繰り返している。早く止めろ勿体ない。

ACOS-250のパネルには16bitのLEDが並んでいて、動作に合わせてチラチラ点滅していた。それ自体には意味ないと思うのだが見ていて面白かった。

今から思えば非力なマシンが40人の世話をしていたわけだが、高校時代のFACOM M730も遅かったなと。

ひとつの例題では、マスターファイルとトランザクションファイルがあって、結果を別のファイルに吐き出すという処理をしていた。

具体的に言うと、たとえば会員名簿があって、その中に新しい会員を追加したい、という時があるでしょう。あるいは、住所が変更されたので反映したいとか。その会員名簿がマスターファイルというわけだ。

それが・・・ある時からみんなのプログラムが動かなくなった。おかしいなあ。みんな首をかしげている。私も首をかしげていた。

プログラムをよく見直してみると、アレッ・・・・・・まさか・・・・・・どうやら犯人は私だったようだ。誤って、マスターファイルを書き換えて空白にしてしまうプログラムになっていた。
実習用だから、システム側でファイル保護なんかの設定はなかったのだ。
マスターファイルはみんなで共用していて、結果を個人それぞれのファイルに保存するという方法だったと思う。そのファイル名を間違えて、結果出力をマスターファイルにしてしまったようだ。

もう、その専門学校自体存在しないが、これだけは忘れられない。


ご参考(ACOS250)
https://museum.ipsj.or.jp/computer/main/0045.html

ご参考(COBOL)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/programinglanguageoftheworld-28/

ご参考(NECのACOSシリーズ継続宣言)
https://jpn.nec.com/products/acosclub/charter.html?

ご参考 (ACOS)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Advanced_Comprehensive_Operating_System
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