感光基板の思い出
2024.04.08
専門学校の学生時代は、戸棚のガラス板で基板とフィルムを挟んで、要するに日光写真のようなもので屋上に持っていって焼付をしていた。

適当なガラス板なんかそこらへんにあったのは戸棚のやつぐらいだよ。

ガラス板って平面だと思っていたが、ところがどっこい、実際には微妙に反っていて、2枚を合わせるとスキマができる。
つまり、フィルムと基板の間にもスキマができて、その部分のパターンがぼやけてしまう。これをエッチングすると溶けてしまって欠落する。

屋上で焼付が終わるまで数十分も耐えるのは暑かったし、押さえていた腕も疲れたが、それで両面焼付を1回失敗して感光基板の材料もパー。確か\1,500もしたのに。
二度目はさすがにしっかり準備して、ぎりぎり成功した。

この課題は社会人になってから、ようやく購入できた感光基板のバキュームクランプとロボライトで解決することになる。

バキュームクランプは、真空引きをしてフィルムと基板をしっかり密着してくれる。
ロボライトは、蛍光灯がメカ仕掛けで往復して均等に露光してくれる。

そういえばエッチング槽まで買い揃えていたっけ。金魚のポンプで空気をボコボコやってエッチング液を循環させる。
そしてヒーターも。ある程度エッチング液を温めれば反応が早くなる。(熱くしすぎたらダメ。塩素ガスが出る)

エッチング槽はほとんど使わなくなった後、サビサビボロボロで汚れていたので捨ててしまったが、あとの2点はオークションで売ったので、まだこの世界のどこかで活躍しているかもしれない。
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kanitama - 2024年04月08日 21:39
感光基板の自作は大変だったと思います。それでも仕上がりはきれいだと思いますので夢のアイテムだったことでしょう。令和の時代にはもっとすすんだやり方になっていると信じたいものです。
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