屋外器具の防水
2025.03.21
屋外器具の防水、これはノウハウもあると思うけれど・・・
前職では色々やってみたが、なかなか「これは」という結果が得られないまま不完全燃焼で終わっていた。それから十数年。モヤモヤ。
このケースを使えば大丈夫だろう、樹脂で固めれば大丈夫だろう、ではダメなのが現実。
樹脂で固めれば、どこかにヒビが入って水が浸透したり、あるいは電線の内部を通って水が入ってショート。
いくら防水のケースだって、電線やアンテナを出す穴をあけた時点で防水ではなくなる。
そのまま使ったって、雨ざらしにしていれば微妙なスキマから水が入ってくる。呼吸をするからだ。(そこでベントフィルターや水抜き穴が必須)
我々は最初何も知らないまま、完全密閉にしたら大丈夫だろうと考えて物を作っていた。ところが、現場に設置してしばらくすると、結露していたり、水が入ってタップンタップン。
意地になってコーキング材を塗り固めたり、不活性ガスを注入してみたり、シリカゲルの大袋を仕込んでみたり、色々やってみたが結局ダメ。
現場から回収した筐体を傾けてみると、内部からサビ水がドバーと出てきたり、といったサンザンな結果。
水抜き穴がなかったから、水は溜まるだけで逃げないから当然そうなる。
もちろん試作・製造時には、手元で可能な範囲でテストをしたが、現場と同じ条件の再現は難しかった。(恒温槽に入れたり、シャワーで水を数時間かけっぱなしにしたりした)
現実的な解答は、たとえば「お家に入れる」
むきだしで設置するんじゃなくて、別のボックス(工事現場などで仮設電源のブレーカーなどが入っているような、あのような箱)に装置本体を組み込む。
電波を使う装置だと金属の箱に入れたら使えないから、アンテナだけ外に引き出すか、樹脂の箱を使う。
大事な部分(電子回路など濡れたらいけないもの)は箱に入れる。二重構造にする。
基板には防湿処理を施す。これはスプレーとかハケ塗りとかドブ漬けとか色々あるけど、経験を反映すると、何もしないよりはマシ程度の認識。
スプレーは一度じゃなくて、乾いたらまた塗り重ねる。これを数回繰り返す。
電力会社向けの基板を昔作っていたけど、その時は防湿塗料をたっぷり塗り込んだ。当然ながらコネクタ等はマスキングしなければならない。なんでも、電柱上の箱の中で15年動かなければならないって言われた。温度や湿度の要求が厳しかった。
基板を樹脂で固めたって、電線の中を水分が通ってくるだろうし、ヒビが入るので安心はできない。これも経験を反映すると、やはり、何もしないよりはマシ程度の認識。
樹脂も色々ある。柔らかいもの、固いもの。
ガチガチに固めたら、今度は部品にダメージが加わって動かなくなったりした(部品が物理的にガッチリ動かなくなったという意味ではなく、動作しなくなった。機能しなくなった。たとえば断線とか破損)。樹脂は膨張・収縮するから気をつけろ。固まる時に収縮する。わかっていれば当たり前だけれど、意外と見落としている。
弱い部品については、その部分にあらかじめシリコン(電子回路専用のもの)を塗り固めておく。それから固くなる樹脂を流し込む。そうすると、ある程度はストレスを緩和してくれるものと思う。
コーキングを丁寧に塗り込んだって、異種の物質だから一体化するはずもなく、どこかにスキマができる。そこから水が入り込む。
Oリングも試したけど、これは実際に浮きを作って試した限りではうまくいった。但し、円形の筐体やそういった加工じゃないと適用できない。
前職では色々やってみたが、なかなか「これは」という結果が得られないまま不完全燃焼で終わっていた。それから十数年。モヤモヤ。
このケースを使えば大丈夫だろう、樹脂で固めれば大丈夫だろう、ではダメなのが現実。
樹脂で固めれば、どこかにヒビが入って水が浸透したり、あるいは電線の内部を通って水が入ってショート。
いくら防水のケースだって、電線やアンテナを出す穴をあけた時点で防水ではなくなる。
そのまま使ったって、雨ざらしにしていれば微妙なスキマから水が入ってくる。呼吸をするからだ。(そこでベントフィルターや水抜き穴が必須)
我々は最初何も知らないまま、完全密閉にしたら大丈夫だろうと考えて物を作っていた。ところが、現場に設置してしばらくすると、結露していたり、水が入ってタップンタップン。
意地になってコーキング材を塗り固めたり、不活性ガスを注入してみたり、シリカゲルの大袋を仕込んでみたり、色々やってみたが結局ダメ。
現場から回収した筐体を傾けてみると、内部からサビ水がドバーと出てきたり、といったサンザンな結果。
水抜き穴がなかったから、水は溜まるだけで逃げないから当然そうなる。
もちろん試作・製造時には、手元で可能な範囲でテストをしたが、現場と同じ条件の再現は難しかった。(恒温槽に入れたり、シャワーで水を数時間かけっぱなしにしたりした)
現実的な解答は、たとえば「お家に入れる」
むきだしで設置するんじゃなくて、別のボックス(工事現場などで仮設電源のブレーカーなどが入っているような、あのような箱)に装置本体を組み込む。
電波を使う装置だと金属の箱に入れたら使えないから、アンテナだけ外に引き出すか、樹脂の箱を使う。
大事な部分(電子回路など濡れたらいけないもの)は箱に入れる。二重構造にする。
基板には防湿処理を施す。これはスプレーとかハケ塗りとかドブ漬けとか色々あるけど、経験を反映すると、何もしないよりはマシ程度の認識。
スプレーは一度じゃなくて、乾いたらまた塗り重ねる。これを数回繰り返す。
電力会社向けの基板を昔作っていたけど、その時は防湿塗料をたっぷり塗り込んだ。当然ながらコネクタ等はマスキングしなければならない。なんでも、電柱上の箱の中で15年動かなければならないって言われた。温度や湿度の要求が厳しかった。
基板を樹脂で固めたって、電線の中を水分が通ってくるだろうし、ヒビが入るので安心はできない。これも経験を反映すると、やはり、何もしないよりはマシ程度の認識。
樹脂も色々ある。柔らかいもの、固いもの。
ガチガチに固めたら、今度は部品にダメージが加わって動かなくなったりした(部品が物理的にガッチリ動かなくなったという意味ではなく、動作しなくなった。機能しなくなった。たとえば断線とか破損)。樹脂は膨張・収縮するから気をつけろ。固まる時に収縮する。わかっていれば当たり前だけれど、意外と見落としている。
弱い部品については、その部分にあらかじめシリコン(電子回路専用のもの)を塗り固めておく。それから固くなる樹脂を流し込む。そうすると、ある程度はストレスを緩和してくれるものと思う。
コーキングを丁寧に塗り込んだって、異種の物質だから一体化するはずもなく、どこかにスキマができる。そこから水が入り込む。
Oリングも試したけど、これは実際に浮きを作って試した限りではうまくいった。但し、円形の筐体やそういった加工じゃないと適用できない。
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