天かす(揚げ玉)
2023.12.02
小学生の頃、天かす(揚げ玉)の発見は、自分史に残る大発見だった。
うどんに入れるとおいしくなる。単品でムシャムシャ食べてもおいしい。
当時その虜になった。

ある日、無性にそれを食べたくなり、どうしようもなくなった。
市販品は手元に無いし、それなら作るかと。

また「思いつきで行動」である。

親が出かけている時だった。別に、親が出かけている間にするような隠密行動でもなかった。たまたま。
だけど、小学生がひとりで天ぷらをするなんて、危ない。

天ぷら鍋を出して、火にかける。

はて、実際にやってみようというところでひっかかった。

天かすは天ぷらを揚げるときの副産物であって、それだけを最初から目的として製造するには如何なる方法で・・・?

そうだ、要は天ぷらの衣だ。

とりあえず小麦粉を水にといて、適当な感じで箸につけて油の中に落としてみた。
うーむ、
なんかそれっぽい感じがする。よさそう。

ただ、効率が悪い。
その時どうしたか記憶にないが、とにかく適当にばらまいたのかもしれない。

揚がり加減なんか適当で、良さそうなものを網ですくって器に移した。

確か、どんぶりいっぱい作ったと思う。
もうこれだけあれば十分幸せになるだろうと。

これをムシャムシャ食っていたら、途中でなんだか受け付けなくなり、もうたくさんという感じになった。

やっぱり、これだけだと飽きるかなあと。
塩でもふりかけたら何か変わるかな~とか。

ちょうど親が帰ってきて、何やってんのって感じで・・・天ぷら、危ないじゃないのと。

「天かすを大量生産して食べてみたがすぐに飽きてしまった」、と報告をしたら、バ*じゃないのと・・・
適量だからおいしいのだと。

まあそれから数十年、おっさんになった現在でも、市販の天かすの袋から手にとってムシャムシャ食べたりしている。

そういえば当時、「いりごま」も好きだった。市販のいりごまの袋にストローをつっこんで吸引していた。いま思えば危ない。よく気管に入らなかったなと。
すぐに一袋は空っぽになり、大目玉を食らっていたものである。

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