いま発電が熱い
2023.03.01
個人的には、この前から手回し発電が静かなマイブームです。唐突ですが、学校教材の手回し発電機を作ってみました。

















これが意外と大変。
いまの子どもたちをばかにするわけじゃないけど、挫折多数になるのではないかとおそれています。

一番難しく手間がかかる最大の難関はコイル巻きでしょう。100回ずつ3セット巻かなければなりません。しかも・・・きれいに、はみ出さないようにします。

まず、6メートルずつ3本に切り分けます。これだけでも色々ありそうです。どのようにしたら効率的か、あるいは、線がねじれたり絡まったりしないようにできるか、ということを考えさせる目的もあるかもしれません。

巻いているうちに線がねじれてくる事があります。それでコブができるといけません。一番いいのは、糸巻きみたいな筒に巻いておき、そこから引き出しながら巻くことです。

線をきっちり並べて巻く必要はなく、そのようにしようと思ってもできませんから、なるべくムラがないように気をつけながらしっかり巻いていきます。

コイル巻きの最大の敵は、割込でしょう。
私も、ちょうど宅配便の配達が来たりして困りました。いま何回巻いたっけとか。

線が途中で絡んできて、それをほぐそうと格闘しているうちに、線を押さえている手を離してしまってほどけたりとか。

気づいたら、線が外にはみだしていた。巻き直そうとしたが、何回巻きの時点ではみだしたのか分からなくなり、全部ほどいて最初から巻き直したり。

コイル巻きだけでも、色んなドラマがあります。

学校だったら隣のお友達とお互いに手伝ったりすることもあるでしょう。それぞれの協力関係というか、性格でも色々な出来事がありそうです。

昔、職場でどうしても性格の合わない人たちがいました。同級生なのですが、お互いに憎むとか常時喧嘩しているのではなくて、普通の関係です。ただ、共同作業をするとダメ。
スチールラックの組立を二人で共同作業している様子を見て、あっ、この組み合わせはダメだと思いました。ラックの段の高さでモメていました。
この高さでいいんだよ! 違う、こうしなきゃダメだろ! 言い合うばかりで作業は進みません。
ラックは斜めになり、二人は対立したまま一歩もゆずらない。この二人は共同作業に関しては相性がよくなかったです。

人事というものは、共同作業で最大のパワーが出るような人員配置とか、そういう事なのだろうか、と、彼らを見ながら考えたりしました。

そしてコイルを巻く時、数字を数えますけど、それと人生が重なるような気がするのです。ちょうど100回巻きですから、自分は何歳まで生きるんだろうとか、ぼんやりと考えながら巻いていきます。

巻数の数え方も、しっかりと区切りをもって数えなければなりません。
どういうことかというと、線をグルッと巻き付けて、そこで初めて+1です。
勢いで手は勝手にグルグル回りながら、頭は1,2,3,4,5・・・手と頭のカウンターの同期がズレちゃうことがあります。
グルッと巻き付けて1、さらに巻き付けて2、1回ずつ区切りをつけて巻きます。

ああ面倒くさいとか思いながら、10回単位でいいやとかやっていると、あれっ何回巻いたっけとなる。

説明書も色々あって、順番の追い方がよくわからない部分がありました。順番を書いたり、矢印で流れを示してくれればよいのに・・・あっ、これを先にやっちゃダメなんだ。あっちを先にしてから、これを付けるんだな、という感じ。

そして、油(正しくは流動パラフィン)が付属されていたのだけど、どこにつけるのかわからない。最初から説明書を隅々まで見たら、よーく見たら赤い字で注油箇所が書いてあるのに気づきました。一番最後に気づきました。ああ、よく見たら有るなと。

この形がこの部分の完成形ですと先に示して、そのためには、あれとこれをこんなふうに組み合わせます、という説明のほうがわかりやすいのにな。

まあ、コイルさえ巻いてしまえば、電機子というのですが、その回転部分が出来上がれば後はトントン拍子かなと思います。

「ハンドルをゆっくり回してスムーズであるかどうかたしかめる」って書いてあるけど、その「固い時は・・・」って、固さの加減がわからん。

そしてまた、ハンドルを回すとギヤが滑ってガガッと鳴ることがあった。こんな時は無理に回しちゃいけない。なぜなのかを調べて、手直ししてから。

注油もしたし、若干軽くなったかと感じるが、そんなにビュンビュン回せるような状態ではない。やっぱり、まだ何かあるのかなと。

箱の「***学校 **年 **組 **番 なまえ」の欄が良い! 懐かしすぎる。

それから、これは在庫処分品だったのか、古いようです。みのむしクリップのカバー(塩ビでしょう)がベタベタしていました。
流動パラフィンは、弁当のしょうゆ容器に入っていましたけど、徐々に漏れ出してビニール袋の中が濡れていました。袋に最初から入れてあってよかったです。

さあ!発電番長と一緒に発電しようぜ!!
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kanitama - 2023年03月01日 21:01
昭和の匂いがする発電教材?なのでしょうか。3Vくらいの電圧を得ることができればLEDが点灯できそうです。なにより負荷がかかるとハンドルが重くなる経験に驚くことでしょう。しかし、コイルを巻くことから作業しなければならないのが大変そうです。
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