カシオミニ 続き
2023.03.09
現代では電卓などタダ同然ですが、カシオミニ当時はまだまだ高価なものでした。この頃から価格競争が激しくなり、どんどん安くなって、ついていけなくなった多くのメーカーが撤退しました。(いわゆる電卓戦争)

カシオミニはコストダウンのために割り切った仕様になっており、6桁で小数点なしというのは当時でも受け入れられるか厳しい見方があったようです。

桁数を減らしてコストダウン、どこまで行けるか検討されたようです。
個人が使うものならお金の計算だろう。個人が昭和47年当時で100万円を超える金額を扱う事は無いだろうから6桁で十分ではないかと。

社内でも一部の人しか知らない極秘プロジェクト。
思い切った低価格で売り出したところ、ものすごい売れ行きだったそうです。

以上の話は、ネット上に記事がありますので詳しくはそちらをご参照下さい。
私は昔、「電子立国日本の自叙伝」で初めて知りました。

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小数点なし、6桁までといっても、工夫されているので不便は無さそうです。
たとえば1/2=は0と出ますが、三角ボタンを押すと小数点以下が表示されます。500000
これは0.500000を意味します。
1/8=なら、125000で、つまり0.125です。

掛け算の答えが6桁を超える場合は・・・内部的には12桁まで計算されていて、三角ボタンで切り替えて下位桁を見る事ができます。

あと、操作手順が現代の一般的な電卓と異なっているところもあります。回路を簡単にしてコストを下げる為の工夫なのだと思います。

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1/0= のように、0で割ると答えは無限大になります。この電卓だと 000000 と表示されます。
現代の電卓ならエラーで E と表示されます。

何をどう操作したかハッキリ覚えていないのですが、ある計算をした後、三角ボタンを押すと数字が勝手にカウントアップするのが見られます。

初期バージョンはキーのチャタリングが問題になったようです。私が持っている個体も、掃除したら改善はみられたのですが、たまにおかしいです。

内部の電解コンデンサを取り外して、容量とESRを実測してみたら、1個を除いては一応使えそうでした。
昔の電解コンデンサは現代の物より大きめに作られています。同じ100μF/16Vでも昔のものは太いです。その分、実際の容量も大きいです。古いのに実測150μFも有りました。
チューブラ型の1個だけは完全に容量抜けしていました。
この機会に全て新しい電解コンデンサと交換しました。

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