SC3K-2011を振り返る(7)
2023.09.02
ケースの設計製作について書こうかね。



(この図は、未完成の物です。蓋も含まれていないので、ご注意)

基板むき出しじゃなくて、しっかりしたケースに入れてこそ、永く使える物になる。

でも、ケースを設計製作したのは、基板ができてから数年後だった(と思う、記憶)。

基板のデータをDXF出力して、これをベースにして、コネクタなどの穴位置を計算して描いたりした。

最初は、上下2枚のアクリル板から始めた。トップ面とボトム面だけ。



これを見ているうちに、やっぱり側面もしっかりカバーして、ちゃんとしたケースにしなきゃだめだろうと感じて、
最終的な形まで仕上げる原動力になった。

不格好でも、仮の姿?でも良いので、まずは何かやってみる、手を動かすのが一番だと思う。


じつは最近といっても去年だが(2022年)、基板サイズだけ入力すれば、ケースの展開図を自動設計・描画するプログラムを自作したので、かなり負担は軽減された。
すべて自動で、底面、側面、蓋まで基本的な外形と固定ネジ穴、組み合わせ部分まで描いてくれるから、そのままレーザーカッターに送って切り出せば箱ができてしまう。

でも、パネル面のコネクタなどの穴は自分で計算して描かないといけないけどな。これだけでも大きな改善だ。まあ、そのうちに半自動でも良いからできたらいいな。

実際の製作は、アクリル板をCNCフライスで削り出して作っていた。いまはレーザーも有るから、ずいぶん楽になった。

基板サイズは、これらの加工機で加工可能サイズを上限として決めている。先にケースのサイズを決めてから、これにおさまるように中身を考えるという流れもありうる。
SC3K-2011の場合は、基板サイズが先だったと思うが、一応はケースまで考えに入れていたと思う。

アルミ板や鉄板でも作れるが、やはり、中が適度に透けて見えるのは格好いいだろうと思ってアクリル板にしただけ。

続く。
SC3K-2011を振り返る(6)
2023.09.01
とりあえず(1)~(5)まで、自分の記憶を頼りに書いてみたが、久しぶりに(本当に久しぶり)自分のホームページの記事「復活!SC-3000(もどき)」を読むと、かなり重複があった。すでに書いていた内容だった。
何か新しい話でも書かないと面白くないなあ、と思ったのであった。

SC3K-2011の回路について・・・

・POWER LED
通電中は光るようにしたのだけど、現代風に青色とした。
ところが、実際に光らせてみるとまぶしい。基本的に高輝度だからな。昔の薄暗いLEDを知っている世代は、つい、抵抗値を低めに設定してしまう。暗かったんだよ。昔のLEDは。

5Vで4.7kΩにしても十分光ってるから、とんでもないよな。それで別の基板の部品実装を工場に頼んだ時、質問が来た。LEDの抵抗値が10kって間違いじゃないですか?って。
いえ、それは間違いじゃないんですよ。1kだとギラギラ明るすぎるからと説明。

わかっているのだけど、今でも「LEDには10mA以上流すようにしなければ」という意識がどこかに残っている。

・リセット回路
ここは真面目に作ったね。ちゃんと電圧検出のICまで組み込んである。
電子工作の本など見ると、たいていは手抜き(それが普通だと思われている)リセット回路で、抵抗、コンデンサ、ダイオードぐらいだろう。
現場で色々失敗した経験から、それ以来、電圧検出のICを組み込むようにした。

シュミットトリガの波形整形も入れてある。Z80のリセット端子に波形整形をしないままの立ち上がりの遅い波形なんか入れるとおかしくなる事があるぞ。
もう、最初からシュミットトリガで受けるように内蔵してくれないかなと昔思っていた。いまのPICマイコンなどは改善されてる。

さらに、外部リセットボタンが付けられるようにピンヘッダを出しておいた。これはROMエミュレータを使う時にも役立つだろう。

・VRAM
オリジナルのSC3KはMB8118等を使っていたけど、2011年当時すでに廃品種だから、パーツ屋では在庫限りだった。そこで、互換性を調べながら、使える部品の候補を広げてみた。
41256もそのまま差し替えできる。
MB8118のほかに、手持ちが有ったKM41256AP-15、TMM41256P-12、μPD41256C-15、M5M4256S-15をそれぞれテストしてOKだった。
それにしても日本メーカーの半導体が元気だった頃を思い出すね。KM41256はSAMSUNGだけど、他は富士通、東芝、NEC、三菱で。
1995年頃だったか、会社で「トラ技」を読んでいたら「三星半導体」(SAMSUNG)のDRAMの広告を見かけた。へえ、珍しいなあ。ちょうど先輩が覗き込んできて、「お前、そんな韓国製の部品なんか設計で使うもんじゃねえぞ」と。

ところが、いま振り返ってみると、もうその頃には日本の半導体は追い抜かれていたのだ。

・SN76489AN
DCSGと呼ぶのは、わりと最近まで知らなかった。型番しか馴染みがなかった。

・アドレスデコード等のロジック
結構ミスったな。
オリジナルのSC3Kの回路は、おそらくコストダウンが目的だろうけど、抵抗を組み込んでICを削減したりしている。
その部分の理解が足りなかったりしたので間違った。
抵抗を組み込んで? ってそれだけ書いても意味がわからないと思うが、長々と説明するのは大変だから回路図を見て。

初めて試作を組み上げた時、ロードランナーの画面が出た、で喜んだけど途中で止まったよな。音も出なかった。SN76489周辺の回路を修正して、ようやく動くように、音も出るようになった。

・8251とUSBシリアル、ボーレートジェネレータ
キンセキのEXO-3は便利だったのに、なんでやめるんだよと、廃止されたのはずいぶん昔のことだけど、今さらながら思う。
まあ、プログラマブルなオシレータは有るけどな。

・スロット
MSX用の信号が出せるように50PのBOXヘッダを設けたが、完全にはできなかった。必要な信号を作るためのICを載せるスペースも足りなかった。

続く。
紙工作の付録
2023.09.01
幼い頃、小学*年生の雑誌は毎月楽しみにしていたが、特に「ふろく」の工作が好きだった。
ソノシートを手回しして音を聴くプレーヤーなんか、いまでも印象に残っている。

入学祝いの景品だったと思うが、磁石セットをもらった時は嬉しかった。ところが・・・うっかり落として簡単に割れてしまうフェライト磁石、喜んだり悲しんだりと忙しかったものだ。

ふろくの紙工作の基本は、
台紙を切り抜いて、「やまおり」「たにおり」の線に沿って折り曲げ、でっぱった部分を切り込みに差し込んで組み立てる。
「のりしろ」に糊を塗って貼り合わせる。

色々作ったが、
絵柄が印刷されたフィルムに、家にある懐中電灯の光を当てて壁に映す幻灯機、そして日光写真とか、じつに刺激的だった。
熱収縮のチューブとか、確かサインペンにかぶせてドライヤーであぶると縮んでぴったりフィットする。ドラえもんのイラストが描いてあったと思うけど、ペンを使い終わった後、そのまま捨てるのに抵抗があった。ドラえもんのイラスト部分に執着していて・・・

ところで、いまの小学*年生はどうなんだろうな?と、調べてみた。
https://sho.jp/sho1/

「最強付録!! おうちでアニメーションシアター」

最強!!

基本は自分たちが幼い頃とあまり変わらないかも。

でもスマホだのインターネットだのと、幼い頃から刺激にさらされている現代のお子様たちは、純粋に感動してくれるだろうか。きっとそうだと思いたい。

明るい時間では見づらいから、日が暮れるのが待ち遠しかったよなあ。待ちきれなくて早く試したくて、押し入れに潜り込んだり、家の中で薄暗い場所を探したりして。

それにしても、「アンキパンメーカー」ほしい。おとなになってもほしいものはほしい。

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