広大過ぎる64メガバイト
2022.07.05
90年代前半に64メガバイトといったら、なんというか、地平線が見えるような広大さだった。

当時いた某社で、自社製品の64メガバイトメモリボードのテストをしている部署があった。VMEボード(B5サイズぐらい)にDRAMがギッシリ載っていた。とんでもないシロモノだ。何に使うんだろうと思った。

近くで見ていたら、担当者が「お前絶対さわるなよ」

釘をさされた。

どんだけ時間がかかるんだろう。メモリテストは・・・・・・気が遠くなりそうだ。
一日以上かかるんだって。

メモリテストってのは意外と難しい。
えっ簡単でしょう。データを書いて読めば。

じつはそんなに簡単ではない。

たとえば、アドレスが変化しない状態でも(ショート・断線などで)、書いて読めばデータが一致する。

色々細かい話は省略するが、意外と難しく、そのために様々な手法が考えられている。マーチングパターンテストとか。

それはともかく・・・何となくキーを押してみたくなった。いや、たぶん、何かの時にあたってしまったんだろうな。意図せず。大事なことなのでもう一度言います。意図せず。

何かエラーが出て止まった。たぶんメモリエラーでしょう。たぶん。

手があたってしまったんですよ。

何もしてないですよ。

(ひどく怒られました)
MC68000
2022.07.05
高校生の頃、ゲームセンターの機械やX68000が話題になり、MC68000への関心が高まっていた。これを2個だか3個だか積んで動かしてる「スゲエ」とか言うわけ。

こんな田舎の古本屋に、なぜかPC関係の技術書が充実していた。
その中に「MC68000ユーザーズマニュアル」を見つけた。当時はX68000どころかMZとMSXしか持ってなかったが、なんとなく将来必要になると思ったので、その本を買った。

まさか後年、もう1冊手に入れるとは思わなかっただろう。

初めてMC68000に触れたのは就職後。1992年だった。

この写真の通りの基板ではないが、こんなボードを使って初めてプログラムを作った。実際にはMC68020だったと思う。


モニタープログラムが有り、機能的にはだいたい昔のマイコンのモニタと同じ。プログラムのアップロード、ダウンロードもできた。
別のPCでアセンブルしたHEXファイルを、RS-232C経由でボードのRAM空間へ送り込んで実行していた。(最初は何も知らなくて、ROMに毎回書いたり消したり繰り返していた)

それまで知っていたCPUは主にZ80のみ。はじめてのMC68000のアセンブラは・・・自由すぎてかえって使いにくい(ぜいたくな悩み)。
どうしてもZ80の癖か、特定のレジスタを偏って使ってしまった。Z80だったらアキュムレータを中心にして転送するが、MC68000は任意に指定できた。

上司はいわゆるオタクで、何か聞きにいくと話が5分では終わらない。そのわりに、結局なんだっけ?と、わかったようなわからなかったような気分になった。聞くだけ無駄というのだけはわかった。

その上司が書いたプログラムのプリントアウトがゴミ箱に突っ込んであったので、それを拾ってきて、実際の作り方のお手本にした。手取り足取り教えてくれる人はいなかった。「見て盗め」とか本当に言われたぐらい。

これで最初の仕事は製品検査用のプログラムを作れ、と。

メモリボードのテストをするもので、最終的にはROMに焼いて検査部門へ渡す。

そのメモリのマニュアルは英文しかなく、辞書をめくりながら解読するのが非常に大変だった。よくわからないから、たぶんこうだろうと思って実際に動かしてみて、やはりそうなんだと確かめながら進めた。

特殊なメモリで、いまでは誰も知らないだろうがCAMというもの。MACアドレスを高速で検索する為に使うのだそうだ。
そのボードの設計も初めての仕事の一つだった。
日本端子
2022.07.04
端子メーカーとしては、個人的にはあまり縁がない。おそらく自動車業界がメインなのだと思う。
河野一族の会社という認識。
昔、何の仕事か忘れたが、相手側のコネクタはコレですと渡されて、それは最初正体不明だった。NTという刻印のみ。
あとでようやく日本端子の製品だとわかった、という事がある。確かコネクタに強い代理店に問い合わせて、日本端子ですと回答をもらったような気がする。

あと、住鉱テックもコネクタを製造販売していて、これも特定の業界向けなんだろうと思う。
やはり自動車関係、そして遊技機関係がメインのようだ。

日本オートマチックマシンも住鉱テックと同じ形状のコネクタを製造販売していたけど(※)、どっちがかオリジナルなのかもしれない。(不明)

PI-021-08M とか、そんな型番じゃなかったっけ。忘れた。

(※)いまWebサイトの製品情報を見たら、なかったようだ。

そして、コネクタを選ぶ時によく注意したい点のひとつはピッチ。ピン間隔のことで、ユニバーサル基板だったらインチが基本だから2.54mmになっている。
コネクタも2.54mmで作られている物が多いけど、物によっては2.50mmになっているのでご注意。
4ピンぐらいなら普通に(2.54mmピッチに)差し込めるが、ピンが増えると誤差が累積して差し込めなくなる。

そして、余計な知識だが2.50mmピッチのユニバーサル基板も有ったのだ。いまもサンハヤトが売っているかどうかは調べてない。でも昔は有って、昔と言っても20年も前ではないけど、1枚買って使ったのは覚えている。

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