クリーンスーツ
2025.11.21
時々、現場(クリーンルーム)に入って作業をする事があります。
クリーンスーツといって、あの頭巾とつなぎのような妙な服を着て入ります。足はブーツのような靴をはきます。
自分用は持っていません。借りています。
上着ぐらいは脱ぎますが、基本的にいま着ている服の上に重ねて着ます。
昔「電子立国日本の自叙伝」を見た人は、服を脱いでシャワーを浴びて専用の下着に替えるんだと思ったでしょう。
あれは三菱さんでしたけど、現在はルネサスです。現在どうなのかは、その現場に行ったことがないので不明です。たぶん、現在そこまでやっていないと思います。
まず、頭巾?をかぶります。すでに窮屈です。
頭巾をかぶる前に、ヘアネット?何でしたっけ。網のようなものを頭にかぶる。または、プラスチックでできたカバーのようなものをかぶる会社もあります。
マスクも着用するので更に息苦しいです。
めがねは着用しなければなりません。
近眼でなくても、目を保護するためのゴーグルのようなものを付けます。余計に窮屈です。
つなぎを着ます。足から通して、腕を通し、ジッパーを締めます。
この時にジッパーがひっかかって(かみこんで)しまって、それがなかなか動かなくて、着替えにどんだけ手間取ってんだというぐらい時間を食ったことがありました。
だからジッパーが引っかからないように、自分の場合は指を添えて噛み込まないようにゆっくり確実に引き上げています。
つなぎの色は基本的に白ですが、青(水色?)とかピンクもあります。会社によって色々です。
一般社員と管理職で色を変えたりするところもあります。
つなぎのジッパーを上まで引き上げる前に、頭巾のすそをつなぎの中に完全に入れてしまわなければなりません。これは意外と忘れやすい。
更衣室には鏡があるので自分で見て確認します。
ブーツをはきます。
見た目は普通の靴に、脚カバーが付いているようなものです。
これもジッパーを引き上げます。つなぎのズボンをその脚カバーの中に入れます。
それと手袋を着用します。
これも会社によって異なり、ゴム手袋だけのところもあれば、綿の白手袋をつけて、その上にゴム手袋を着けるところもあります。
おっと、手袋をつける前に手を洗わなければなりません。
あれは純水なのか水道水なのかわかりませんが、何秒以上洗えと書いてあります。
手洗いの次はエアタオル?でブワーーと水を吹き飛ばして乾かします。
これも会社によっては、手袋を着けたあとにもう一度洗えというところもあります。
さあ、これで・・・じつに窮屈で暑苦しい格好となりました。
クリーンルームは空調が効いているとはいえ、あの猛暑時には身体自体が熱を帯びているのか知りませんが、汗が出てきました。
あの綿の手袋は汗を吸わせるのが目的なんだなと思います。
クリーンルームとは言っても結構ゴミやホコリが落ちています。
豆電球、ヒューズ、ネジ、髪の毛など落ちていました。
手袋をつけているせいで、端子のネジ止め作業がやりにくくて苦労します。落とすなと言われている会社もあるようです。
床はグレーチングっていうんですか、網のようになっていて、空気が通るようにしてあります。
基本的に上から下へのダウンフローというやつです。
自分たちは上のフロアで作業することもあれば、下の薄暗いマシン室で作業することもあります。
一応クリーンルームなのでしょうけど、底辺の世界ですからクリーンなのかどうか微妙です。
さまざまな装置の電源とか、ポンプ等や配管だらけです。
階段のところにネズミ捕りみたいな粘着シートが張ってあり、靴の裏のゴミを取ります。まるでトラップにかかったネズミのような気分です。
これのせいで靴の底が傷むんじゃないかと思っています。
本当に闇の世界です。
だけどライトは自由に使えません。なぜかというと露光工程が上にあるので、光が漏れてはいけないのです。
闇の中を歩いているとパソコンとモニタが転がっており、何に使っているのかわかりませんが、ひそかに動いているようです。
耳を澄ますと、何かがピーピー鳴り続けています。
なんだろうと思って音の出るところを探したら、何かエラーが出ていました。いいのかなと思いながらも、自分の作業と関係ないのでとりあえずそこまでです。
カメラがあちこちにあるので変なことはできません。ここでサボる奴はいないでしょう。窮屈です。
さて、トイレに行きたくなったら大変です。あの更衣室まで行くのも一苦労です。現場によっては迷路みたいなところもありました。
この窮屈な服を脱ぐのも大変で、その間にもらしちゃったらという想像もしてしまいます。
実際、腹が痛くなってきて大変で、ギリギリ間に合いましたけど危なかったです。クリーンルーム内で漏らしたらもっと大変なことになったでしょう。
暑苦しいせいか、のどが乾きます。だからといって自由に水分補給できません。こっそり水筒とストローでも隠し持ったらと考えたことがあります。
よくこんなところで勤まるものだと感心しました。勤まるから勤まるんでしょうけど。
椅子などありません。立ち作業になります。ジベタリアンはダメです。座ってはいけません。ホコリがつくからです。
あと、頭痛が起きやすい感じです。体質かな。陽圧になっているせいでしょう。
みんなメガネをかけてマスクをつけた上に頭巾をかぶっているので、誰が誰だかわかりません。担当者と待ち合わせるのは大変なので、一緒に出入りしたり、集合場所を決めてから入ったりします。
中で会った人の顔はわかりません。
「それじゃ、次の作業について外で打ち合わせましょうか」と出て、外で再度会ってお顔を拝見「なるほどこういう方だったのか」と新鮮な感覚でした。
クリーンスーツの背中に名前と所属など書いているところもあります。
物品の持ち込み・持ち出しも色々あります。受け渡しボックスというエアロック?みたいな場所もあります。
外から一旦その部屋に入れて、中に入ってから取り出します。中にいる人に声をかけて、受け取ってもらったりします。
手で持ち上げられないような機械はどうやって持ち込んだり持ち出したりするか?
話を聞くと、どこかにクリーンと外界の境界エリアがあるらしく、そこへ一旦運び込んでいるようです。たぶんドア1枚で隔てられているだけみたいです。
現場も色々で、ゆとりあるレイアウトもあれば、ぎゅうぎゅうのところもあります。通路を通るたびに他の作業者とお互いに気をつけたり頭を下げる必要があるところも。
そんな狭い現場で、どうやって大型の装置を搬入搬出するのかが謎です。
ステッパーなんかどうやって入れたんだろうと、謎は深まります。
現場でハンダ付けをしたい時! これは非常に面倒です。クリーンルームではハンダ付けできません。一旦、外へ持ち出し、車の中ではんだごてを使って作業し、また着替えて中に入ります。
クリーンスーツといって、あの頭巾とつなぎのような妙な服を着て入ります。足はブーツのような靴をはきます。
自分用は持っていません。借りています。
上着ぐらいは脱ぎますが、基本的にいま着ている服の上に重ねて着ます。
昔「電子立国日本の自叙伝」を見た人は、服を脱いでシャワーを浴びて専用の下着に替えるんだと思ったでしょう。
あれは三菱さんでしたけど、現在はルネサスです。現在どうなのかは、その現場に行ったことがないので不明です。たぶん、現在そこまでやっていないと思います。
まず、頭巾?をかぶります。すでに窮屈です。
頭巾をかぶる前に、ヘアネット?何でしたっけ。網のようなものを頭にかぶる。または、プラスチックでできたカバーのようなものをかぶる会社もあります。
マスクも着用するので更に息苦しいです。
めがねは着用しなければなりません。
近眼でなくても、目を保護するためのゴーグルのようなものを付けます。余計に窮屈です。
つなぎを着ます。足から通して、腕を通し、ジッパーを締めます。
この時にジッパーがひっかかって(かみこんで)しまって、それがなかなか動かなくて、着替えにどんだけ手間取ってんだというぐらい時間を食ったことがありました。
だからジッパーが引っかからないように、自分の場合は指を添えて噛み込まないようにゆっくり確実に引き上げています。
つなぎの色は基本的に白ですが、青(水色?)とかピンクもあります。会社によって色々です。
一般社員と管理職で色を変えたりするところもあります。
つなぎのジッパーを上まで引き上げる前に、頭巾のすそをつなぎの中に完全に入れてしまわなければなりません。これは意外と忘れやすい。
更衣室には鏡があるので自分で見て確認します。
ブーツをはきます。
見た目は普通の靴に、脚カバーが付いているようなものです。
これもジッパーを引き上げます。つなぎのズボンをその脚カバーの中に入れます。
それと手袋を着用します。
これも会社によって異なり、ゴム手袋だけのところもあれば、綿の白手袋をつけて、その上にゴム手袋を着けるところもあります。
おっと、手袋をつける前に手を洗わなければなりません。
あれは純水なのか水道水なのかわかりませんが、何秒以上洗えと書いてあります。
手洗いの次はエアタオル?でブワーーと水を吹き飛ばして乾かします。
これも会社によっては、手袋を着けたあとにもう一度洗えというところもあります。
さあ、これで・・・じつに窮屈で暑苦しい格好となりました。
クリーンルームは空調が効いているとはいえ、あの猛暑時には身体自体が熱を帯びているのか知りませんが、汗が出てきました。
あの綿の手袋は汗を吸わせるのが目的なんだなと思います。
クリーンルームとは言っても結構ゴミやホコリが落ちています。
豆電球、ヒューズ、ネジ、髪の毛など落ちていました。
手袋をつけているせいで、端子のネジ止め作業がやりにくくて苦労します。落とすなと言われている会社もあるようです。
床はグレーチングっていうんですか、網のようになっていて、空気が通るようにしてあります。
基本的に上から下へのダウンフローというやつです。
自分たちは上のフロアで作業することもあれば、下の薄暗いマシン室で作業することもあります。
一応クリーンルームなのでしょうけど、底辺の世界ですからクリーンなのかどうか微妙です。
さまざまな装置の電源とか、ポンプ等や配管だらけです。
階段のところにネズミ捕りみたいな粘着シートが張ってあり、靴の裏のゴミを取ります。まるでトラップにかかったネズミのような気分です。
これのせいで靴の底が傷むんじゃないかと思っています。
本当に闇の世界です。
だけどライトは自由に使えません。なぜかというと露光工程が上にあるので、光が漏れてはいけないのです。
闇の中を歩いているとパソコンとモニタが転がっており、何に使っているのかわかりませんが、ひそかに動いているようです。
耳を澄ますと、何かがピーピー鳴り続けています。
なんだろうと思って音の出るところを探したら、何かエラーが出ていました。いいのかなと思いながらも、自分の作業と関係ないのでとりあえずそこまでです。
カメラがあちこちにあるので変なことはできません。ここでサボる奴はいないでしょう。窮屈です。
さて、トイレに行きたくなったら大変です。あの更衣室まで行くのも一苦労です。現場によっては迷路みたいなところもありました。
この窮屈な服を脱ぐのも大変で、その間にもらしちゃったらという想像もしてしまいます。
実際、腹が痛くなってきて大変で、ギリギリ間に合いましたけど危なかったです。クリーンルーム内で漏らしたらもっと大変なことになったでしょう。
暑苦しいせいか、のどが乾きます。だからといって自由に水分補給できません。こっそり水筒とストローでも隠し持ったらと考えたことがあります。
よくこんなところで勤まるものだと感心しました。勤まるから勤まるんでしょうけど。
椅子などありません。立ち作業になります。ジベタリアンはダメです。座ってはいけません。ホコリがつくからです。
あと、頭痛が起きやすい感じです。体質かな。陽圧になっているせいでしょう。
みんなメガネをかけてマスクをつけた上に頭巾をかぶっているので、誰が誰だかわかりません。担当者と待ち合わせるのは大変なので、一緒に出入りしたり、集合場所を決めてから入ったりします。
中で会った人の顔はわかりません。
「それじゃ、次の作業について外で打ち合わせましょうか」と出て、外で再度会ってお顔を拝見「なるほどこういう方だったのか」と新鮮な感覚でした。
クリーンスーツの背中に名前と所属など書いているところもあります。
物品の持ち込み・持ち出しも色々あります。受け渡しボックスというエアロック?みたいな場所もあります。
外から一旦その部屋に入れて、中に入ってから取り出します。中にいる人に声をかけて、受け取ってもらったりします。
手で持ち上げられないような機械はどうやって持ち込んだり持ち出したりするか?
話を聞くと、どこかにクリーンと外界の境界エリアがあるらしく、そこへ一旦運び込んでいるようです。たぶんドア1枚で隔てられているだけみたいです。
現場も色々で、ゆとりあるレイアウトもあれば、ぎゅうぎゅうのところもあります。通路を通るたびに他の作業者とお互いに気をつけたり頭を下げる必要があるところも。
そんな狭い現場で、どうやって大型の装置を搬入搬出するのかが謎です。
ステッパーなんかどうやって入れたんだろうと、謎は深まります。
現場でハンダ付けをしたい時! これは非常に面倒です。クリーンルームではハンダ付けできません。一旦、外へ持ち出し、車の中ではんだごてを使って作業し、また着替えて中に入ります。
トラックバックURL
トラックバック一覧
コメント一覧
kanitama - 2025年11月21日 18:10
クリーンルームという特殊な環境は人間にとってとてつもなくストレスを感じるだろうなあと思います。誰かがやらなければならない仕事だと思いますが、とても働く気にはならないと思います。もしかするとクリーンルーム・ハイなんて症状があるかもしれません。突然、奇をあげて作業服を脱ぎ始めるなどの...うぐっ。
コメント投稿
2025.11.21 09:40
|
