草の根ネットに内線で接続できた
2024.11.25
26年ぶりの設定で初心者同然でしたが、試行錯誤してようやく着信できるようになりました。

先日はクロスケーブル接続まではできていたのだけど(これも苦労したが)、まだモデム着信までできていなかったのでした。

'92年か'93年に初めて着信テストをしたときも、最初の設定がうまくできていなかったのかもしれない。
同僚に彼の自宅からかけてもらって、何度も試したが、なかなか着信がうまくいかない。おかしいなあ。あの時は初めてだったし、何か基本的な事を間違っていたんだろうと思うが・・・ひとつはAA(自動着信)の設定で、自動着信「しない」にしなければならない。
えっ、ホスト局だから自動着信でしょ、って思うじゃないですか。当時の自分もそう信じこんでいた。ところが間違いだった。

モデムの自動着信設定は、モデム自身が自動的に着信する機能。
草の根ネットのホストでは、手動着信にしなければならない。手動って言ってもホストプログラムがやる。着信時のRINGまたはRS-232CのRI信号が来たら、ATAというコマンドをモデムに送って着信させる。これがその手順だ。

モデムの初期値で自動着信ONになっている機種が有り、これは自宅の回線につないでおくと(PCとは関係なしに)電話がかかってきた時に勝手にモデムが電話をとってしまう。結果として相手にはピーーーと聞こえるだけで、人間が出ないとなってしまうトラブルもあった。
だから初期値としてはOFFにするべき。


さて、
KTBBSの起動時、モデムには初期化コマンドが送られるはずだけどLEDを見ていても動きがみられないから、なぜだろうと考えて、設定を見直したりしました。
何度も見直してようやくわかった!

WindowsのPCに付けたUSBモデムから発信・・・ホスト局(PC98)のモデムが応答し、あの懐かしいピーガーヒョロロー音(涙)



ほぼ直結のような接続なのに21600か。ノイズかな。

最初は文字化けして、なぜだろうと思ったら・・・シフトJISにしなければならなかった。Windows側の通信ソフトの設定がUTF-8だと文字化けします。PC98の世界はシフトJISだった。

次の画面は、あの伝説の「SYSOP呼び出し」の様子

チャットからSを押すとホスト局のPC98がピッピッピッと鳴り出すのです。

当時の会員さんたちは、深夜でも遠慮なくこの機能を使って起こしにかかってきました。

こちらが応答しないと、「起きてるくせに」とか独り言を書き込んだりして、まあこちらも起きていて見てたりとか・・・(笑)



USRoboticsのモデム
2024.11.25
もはや誰もわからない世界になってきたが・・・

パソコン通信の全盛期(前世紀?)に、一部マニアが大好きだったUSRoboticsのモデム。
うるさい人が多かったような印象。
これで某ネットに接続して、一番いいのはコレだとか何だとか色々。

モデムマニアの私だが、じつは一度も手を出したことがなかったという不思議な関係。今頃になって、いまさら現物を入手。

外装フィルムが破られてない未開封品だったが、開けてみると・・・アッ!


ACアダプタが割れてる。中身が見えてる。
よく見ると割れてない方もヒビが入っている。

おそらく、かなり強い衝撃が加わったものと思われます。ACアダプタは特に重いので、ダメージを受けやすかったか。

モデム本体は割れてない。大丈夫。


昔から思うけど妙なデザインだ。なんかラジオみたい。側面にボリューム調整が有るし、スピーカーが組み込まれているのでラジオっぽい。

そして、本体はビニールに包まれておらずそのまま箱の中に入っていた。日本製だったらビニールに包まれているのが普通だ。

モデム内部をのぞいてみました。


このメーカーはDSPによる独自の信号処理で、他のモデムメーカーとは一線を画していました。他社はほとんどロックウェルのチップセットを使っていました。
まあ、これも今では昔話。ソフトモデムになってしまったから、もう関係ないといえば関係ない。

電源アダプタどうしよう。かけらを割れたところにテープで貼っておこう。(だめ)

もともと日本向け仕様ではなく、米国のAC120V用なので電圧ギリギリかもしれない。無負荷では実測でAC9Vだった。無負荷だからなあ。もうちょっと余裕がほしい。

これはトランス式のACアダプタ。今では多くがスイッチング式で軽く小さく大容量になったが、昔はトランス式ばかりだった。ラジカセや留守番電話など。

いまの時代、トランス式のACアダプタはほとんど見かけない。有っても高価だ。

なぜトランス式かというと、ひとつはノイズ対策のため。スイッチング式は原理上どうしてもノイズが乗ってくる。アナログ回路に対しては、一般的にはトランス式の電源が良い。
もっとも、スイッチング式だって近頃は良いものが出てきている。でも基本はそうだ。

特に注意が必要なのは、AC出力ということ。これはトランスの出力そのまま出ているはず。

昔ながらのACアダプタは、トランスの二次側にブリッジダイオードと大型の電解コンデンサが入っている。それで完全ではないがDCとなっている。(脈流)
トランス式でも近頃では珍しいのに、その中でもAC出力というのは更に希少といえる。

まあでも、トランスを買ってきて自分でアルミケースに組み込んで「自作」(つく)れば良い。多少不格好でも、自作は愛着が湧く。
アナログモデム!!
2024.11.24
昔、草の根ネットを運営していた頃、会員の皆さんから買い替えで不要になったモデムはどういうわけかうちに持ってきたり送られて来ていました。
それらを積み上げて、モデムタワーだと言って喜んでいたものでした。実用性はありませんでしたが・・・

あの頃、モデムには情熱を注いでいました。仕事上でも関わっていました。

うちのネットには「モデムの部屋」という掲示板が有り、モデムの技術的な説明や研究、設定などの相談に応じたりしていました。これは他のネットには無かった特色だったと思います。

ノイズによる通信不良に悩んでいる家へ押しかけて、現地で対応したのは貴重な経験でした。

そんなモデムも末期にはとても小さい基板で部品も少なくなりました。あの大きなMDP(モデムデータポンプ)とコントローラはどこへ行ったのか。ソフトモデムの登場でした。従来、専用LSIで行っていた信号処理を、PC本体のCPUが行います。CPUの性能が上がったからです。
いまのモデムなんか本当に小さなものです。なお、従来型のBOXタイプも存在します。


昔('90年代)のアナログモデムをご紹介
これはマイクロコム社のDeskPorteです。V.34ESIIだったっけ。本体に型番は書かれていません。

雷でやられて、見ている前で煙が上がったというのはこれと同じ機種です。
当時やられたモデムはもうありません。この写真の物は最近オークションで手に入れた物です。

思い出したのはひとつ問題があって、併設電話でパルスダイヤルを使うと、このモデムの着信が反応してしまう。問い合わせたが「改めて返信します」と言ってそれっきり。
まあ、草の根ネットのホスト用だから影響は無かった。

PC98でRS-232C、モデム接続といえばDサブ25ピン!

このケーブルは古いのでカビがはえているような感じです。
いま見ると大きいし、ケーブルが太くてかさばる。当時のモデムでも軽いので、ケーブルにひっぱられて本体が持っていかれそう。
写真の物は25本全部結線されているので太くなっています。
モデム用だったらフル結線しなくても1(FG),2,3,4,5,6,7,8,20,22ピンの10本だけつなげば良い。いまでも覚えている。当時どれだけケーブルを自作したか数え切れない。市販品に無いような長いケーブルなどは私が製作・販売していたのでした。

これはアイワのPV-BF144

中古品を入手したが、状態は良かった。外観はキレイで、内部的にも電解コンデンサの液漏れは一切なかった。

しかしアイワというと当時でも評判は良くなかった。「哀話」と呼ばれたりした。
私もPV-AF144V5で懲りたけど、かえって興味を持ってモデムの研究に取り組むきっかけとなったので良かったと思っている。

その内部


ロックウェル社のマークが格好良かった。アポロ計画の映像を見ると、ロックウェル社のスタッフがこのマークを付けた制服を着ている。どういう由来なのか知らないが、やはり宇宙開発を意識したデザインなのだろうか。

ロックウェルの半導体部門は分離して、コネクサントになり、今はどうなっているのか不明です。

ここに掲載したモデム(DeskPorteとPV-BF144)は電解コンデンサ交換や内部の清掃を行ったので、また活躍できるようになるでしょう。

ん? 活躍って? 何に使うつもり?

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