グライコとスライドボリューム
2024.11.02
昔の電子工作本から。


スライドボリュームがズラリと並んだグライコ(グラフィック・イコライザ)
相当な力作です。


スライドボリュームは業務用ではスタジオのミキシング卓っていうんですか、そういった物で見かけるようですが、
なかなかアマチュアの作品で使っている例は少ないのではないかと思います。

それは、細長い穴加工が大変だから、という理由でしょう。

電動丸ノコで切り込み、ヤスリで仕上げ。または糸ノコで切って、ヤスリで仕上げ。これを30回も繰り返す!


今の時代でしたらCNCとかレーザーカット等がありますけど、昔は、特に個人では手作業しかありませんでした。

図面を描いて鉄工所に加工してもらえばラクチンで、きれいな仕上がりになるでしょう。でも、実際はなかなか難しいでしょう。近所の馴染の鉄工所のオッチャンと知り合いでもない限り。
MZ-2000にファンを
2024.11.02
現代のPCにファンは欠かせない物になったが、
かつての8bit時代にはファンなんて使わなかった。

静かなものだった。
そのうちファンがついて、HDDがついて、うるさくなった。

そこであえて静かなMZ-2000にファンをつけようとは。

狙いは延命である。
電解コンデンサなどの電子部品は温度をできるだけ上げないようにして使えば長持ちする。

特にモニターと電源か。

ブラウン管自体が骨董品だが、できるだけ長く使いたい。

電源はでっかいトランスがついていて、これだけでも結構重いから、別のスイッチング電源にでも交換してしまったらどうか、とも思う。
現状の回路は至って単純で、いまでも部品が有るので、これはこれで(そのままで)良い。

モニターの基板に、弱くて静かなファンでいいから風を当ててやれば・・・

昔のブラウン管テレビも放熱を改善すれば、もっと長持ちしたのかもしれない。
欠点としては音がうるさいし、ホコリが詰まってしまうので時々掃除しなければならない。
多くの一般家庭では放ったらかしだろう。ファンを付けても掃除しないから意味がなかっただろう。

電源回路は、容量の大きい(数千μF)電解が多く、うちの測定機では測定できなかったが、おそらく十分な容量があったと思われる。
駄目だったのは470μF以下の電解で、特に470μFはpFまで落ちていて完全に容量抜け。リップルのせいか、劣化が早かったのかもしれない。

ファンをつける為に筐体に穴あけをする必要はない。
内部で空気を循環させるだけでも、熱を拡散する効果が期待できる。
MZ-2000の残り作業
2024.11.02
MZ-2000の手入れは、まだ道半ばで
モニター部分の基板と、後ろにくっついている拡張ボックスは、まだ手つかずだ。中に電源回路があるので電解コンデンサを取り替えておきたい。

特にモニター。表示が一部歪んで見えるのは直したい。これも主な原因は電解コンデンサだろう。

何年も前にもう一台のMZ-2000を持っていたが、それはほとんど使われていなかったような状態で、オークションで誰も見向きもしないで私が容易に落札できた。
私がもともともっているMZ-2000は酷使されてボロボロだが、それと比べて、ほとんど使われてなかったんだなあ。
ところが早期にモニターの表示がおかしくなり、オーナーズマニュアルの回路図を見ながらコンデンサを取り替えて修理した。

(以前持っていた別の個体の画面)
使わず保管していた個体よりも適度に使っていた個体のほうが、このような故障は少ないような印象を受けた。

データレコーダ部分は、基板以前にメカが故障しているので、いまのところ手をつける気にならない。
確か1988年当時でも不調で、現在は完全に動かなくなったが、
当時は、だましだまし動かしていた。
モニター部分のフタをあけ、データレコーダの後ろから指を入れて回転部分に勢いをつけて回してやると動き出していた。
このへんです。


現在、少なくともベルトは駄目、切れているだろう。

そういえば当時、ピンチローラが融けてグニャグニャになったか、変形したか、何十年も前の記憶でよく覚えていないがとにかくNGになった。
そこで部品取りのラジカセから同じような部品を持ってきたらピッタリで、それと取り替えたのは確か。

なかなか手をつけたくないのは、やり始めるとハマってしまうからで、ついつい夢中になって他の事をほったらかしで集中してしまう。そしてすっかり忘れてしまって失敗。

昔からの仲間で元S社のサービスマンがいて、MZの修理も相当やっていたという。上記もよくある故障、そしてあのデータレコーダ(カセットデッキ)はもともと何の部品だったか、別の製品から流用された物だという話も聞いた。

何年か前に、その代用として8255を置き換える基板を作り、外部にデータレコーダやICレコーダをつなげられるようにしてみたりといった試行錯誤もあったっけ。

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