笑い袋
2023.12.02
小学生の頃に一時流行したやつだが、自分は買ってもらえず、何人かの友人が持っていた。

笑い袋は、きんちゃく袋の上からボタンを押すと、変な笑い声が聞こえる(だけ)のシロモノ。
それだけと言えばそれだけなんだが、それだけ(笑)

個人的には、やはり中身に興味があった。はっきり言って、中身しか興味がなかった。
その次に、自由に録音できないのかなと思っていた。

分解してみると、蓄音機の原理そのまま。
スピーカーといっても一般的なあれではなくて、振動板があって、針先がレコードの上に乗っかっている。磁石+コイルではない。
小さなモーターでレコードを回して再生する。
電池からの配線は、まるで荷札の針金のようにも見える、むき出しの銅線で接続されていた。

ふーん、こんなふうになってるのかと・・・

印象に残っているのは、その中身のケースの色。なんというか肌色みたいな珍しい色だった。

蓄音機の原理そのままというところで、エジソンの伝記を思い出した。
錫箔を巻いた円筒に振動板と針をつけて、音声を刻み込む仕組みを作った話。
エジソンがハンドルを回して円筒を動かしながら歌うと、録音される。
再生するとみんながビックリ。

そうだ、この笑い袋もでっかい声で叫べば、自分の声が刻み込まれるかも?と思いついた。

再生状態でワーワー叫んだり、小学生なら言いそうなあんな下品な言葉などをでっかい声で何度も繰り返してみた。
これで録音されたはずだ、と勝手に確信した自分だったが、再生してみてもちっとも変わらない。


分解動画がありました。
ttps://www.youtube.com/watch?v=Wc56hvMXjdc
天かす(揚げ玉)
2023.12.02
小学生の頃、天かす(揚げ玉)の発見は、自分史に残る大発見だった。
うどんに入れるとおいしくなる。単品でムシャムシャ食べてもおいしい。
当時その虜になった。

ある日、無性にそれを食べたくなり、どうしようもなくなった。
市販品は手元に無いし、それなら作るかと。

また「思いつきで行動」である。

親が出かけている時だった。別に、親が出かけている間にするような隠密行動でもなかった。たまたま。
だけど、小学生がひとりで天ぷらをするなんて、危ない。

天ぷら鍋を出して、火にかける。

はて、実際にやってみようというところでひっかかった。

天かすは天ぷらを揚げるときの副産物であって、それだけを最初から目的として製造するには如何なる方法で・・・?

そうだ、要は天ぷらの衣だ。

とりあえず小麦粉を水にといて、適当な感じで箸につけて油の中に落としてみた。
うーむ、
なんかそれっぽい感じがする。よさそう。

ただ、効率が悪い。
その時どうしたか記憶にないが、とにかく適当にばらまいたのかもしれない。

揚がり加減なんか適当で、良さそうなものを網ですくって器に移した。

確か、どんぶりいっぱい作ったと思う。
もうこれだけあれば十分幸せになるだろうと。

これをムシャムシャ食っていたら、途中でなんだか受け付けなくなり、もうたくさんという感じになった。

やっぱり、これだけだと飽きるかなあと。
塩でもふりかけたら何か変わるかな~とか。

ちょうど親が帰ってきて、何やってんのって感じで・・・天ぷら、危ないじゃないのと。

「天かすを大量生産して食べてみたがすぐに飽きてしまった」、と報告をしたら、バ*じゃないのと・・・
適量だからおいしいのだと。

まあそれから数十年、おっさんになった現在でも、市販の天かすの袋から手にとってムシャムシャ食べたりしている。

そういえば当時、「いりごま」も好きだった。市販のいりごまの袋にストローをつっこんで吸引していた。いま思えば危ない。よく気管に入らなかったなと。
すぐに一袋は空っぽになり、大目玉を食らっていたものである。
たのしい実験と部品
2023.11.29
古本屋を探索しながら、タイトルを見て「もしや」と思い、注文して届いたのがコレ。



(個人名が書かれているので隠してあります)





やはり目当ての物だった。但し、年代はちょっと古め。
これはかなりのレア物。なかなか市場に出てこない。一般書店で売られていなかったので出回ってない。

昭和50年代ごろから「ラジオの製作」などの雑誌に、「JEC ジャパン・エレクトロニクス・サークル」の広告が載っていた。
切手を何百円分送れば、豪華カタログなどを送りますといったもので、会員証もあった。
「太陽電池プレゼント券」に釣られて申し込んだようなもの。

古い雑誌を見た為、同封する切手の金額が足りなくて、あとで追加を送るはめに。
(雑誌は毎号買えなかったので、とりあえず手元にある雑誌を見るしかなかった)

こんな広告だった。

(1977年の「子供の科学」より)

カタログと会報と製作記事を一緒くたにしたような小冊子だった。

当時は夢中になって何度も何度も読み返した。むさぼるように。
いまと違って情報源は限られていた。雑誌ぐらいしかなかったのである。テレビでは電子工作といったマイナーな趣味はめったに取り扱われなかった。(自分の年代では)

さて、この小冊子の年代はわからない。真空管の記事が多いので古そうだなという感じ。
発行年は書かれていないが、郵便料金からの推測では昭和40年代前半ではないだろうか。計算尺の広告があるので、カシオミニが出るよりも前だろうけれど。

当時は株式会社実務機器という社名だったようだ。
JECは、後のジャパン・エレクトロニクス・サークルではなく、この当時は「実務 エレクトロ クラブ」の略だった。

会社の所在地は書いてない。私書箱の宛先しか記載がない。おそらく郵便のやりとりが多かったので私書箱を契約していたのだろうと思う。あやしい会社ではないだろう。

子供の頃、通販に対して抱いていたのは「怪しい」ということ。お金を送って品物が来ない、なんてことにならないだろうな?と疑いながら現金書留などを送ったものだ。
当時は現代のようにせっかちでタイパでコスパな時代ではなく、のんびりしたもので、品物が届くまで1週間や2週間は普通だった。
毎日のようにポストをのぞいてみるが、なかなか届かず、忘れた頃に届いたりしてビックリするので、かえって楽しみだった。

当時の通販でだまされた事はない。近年になってだまされたけどね。ニセ通販サイトに。

ところで、「太陽電池プレゼント券」どうなったかというと・・・通販で部品を買う時に同封したけど結局、太陽電池はもらってない。
商品はちゃんと届いたけど。
確か航空無線コンバータだったか、50MHzのコンバータだったか、そんなのを買って組み立てたのだけど、
たぶんあれは、説明書の見た感じから、おそらくラジオの製作などの記事のピーコさんだな。

ちゃんと組み立てたけど、動かしてみてもなんだかパッとしなくて・・・いま考えてみれば不思議じゃない。放送と違って、航空無線とか無線交信は「常に電波が出てない」から、周波数とタイミングが合わないと受信できないんだな。だから雑音しか聴こえない。
当時は全然わかってなかった。知らなかった。これさえ買えば(組み立てれば)、簡単に聞けると期待してしまっていたわけ。

ところでJECのその後、ラジオの製作やラジオライフにも広告が出ていたけど、いつまで出ていたかは記憶にないけど、21世紀になるかならないかの時には無くなったんじゃなかったかな。よく覚えて無くてスマヌ。

なんだかなあ。でも、あの頃、忘れた頃にひょっこり小さな小包がポストに入っていたのを見つけた感じ、あの小さな箱が愛おしく感じられる。毎日、学校から帰るのが楽しみだった。

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