やらかした (ACファンにDC通電)
2024.06.25
ACファンに、(うっかり)DC電源を通電したまま30分以上放置してしまい、気づいたら非常に熱くなっていた!! ガチョーン。

こんな使い方をすると中身がどうなるかわからないから、処分した。

わけがあって、ある装置にDC電源をつないでテストしていた。
スイッチング電源はACを整流してDCにして使っているから、結局、入力にDCを入れても動作する。
修理後の通電テストで、いきなりAC100Vをつなぐと危ないので(※色々なやり方は有るが)、まずはDC100V以上出る電源を使ってテストしていた。徐々に電圧を上げながら電流など監視して、正常である事を確認した。

この際、AC用のファンは取り外しておかなければならない。先日テストした時はもちろんわかっていて、最初に配線を取り外してテストしていた。

ところが今回うっかり忘れて、そのまま通電してしまったというわけ。

ACファンのメーカーの説明書などにはDCを流したらどうなるかなんて全く想定されてないから書いてない。
中身は何となく想像できるけど、コイルが焼けて絶縁が悪くなっていたら駄目だと思う。

あーあ、新品で高かったのに。しかも2個。


だけど・・・良い勉強の機会と捉えたらどうだろう?

ACファンにDCを流してどうなるか、なんていきなり聞かれて答えられる人がいるだろうか?
普通はACで使うものだからACで使えよ、と言われるぐらいか。
中身がわかってないといけない。
分解して中を見たことがあるか? 多くの人は無いだろう。



※色々なやり方
(1)100ワットの白熱電球を直列につないで通電すると、もし負荷がショートしていても安全。電球が光るだけ。

(2)AC安定化電源を持っているので、自由な電圧や周波数でテストできる。特に、西日本にいながら50Hzでテストしようとしても普通はできないが、この装置を使えばバッチリ。
H8/3048F
2024.06.24
'90年代後半、Z80の次は・・・という事でPICとH8/3048Fが主力だった。

ある程度のROM/RAM容量を備えていて、ワンチップで、という条件を満たしたのはH8。

川鉄KL5C80A12は、ROMの外付が不利だった。どうしても場所をとるし、その頃、EPROMは段々廃れてきていた。Z80互換は捨てがたいものだったが・・・。

H8/3048Fは実際の製品にも使ってきた。当時の会社ではICEまで買ったのである。たしか岩崎技研のやつ。80万とか、それ以上だったかも。ソフト屋さんは、ICEがないと困る。無いと仕事できないって。

ICEは今のようなJTAGではなくフルICEだから、QFP 100ピンの専用ソケットを基板にハンダ付けする必要があった。この作業自体は慣れたもので問題なかったが、ICEのポッドとの接触が時々おかしくなり、掃除しなければならなかった。
こんな細かいピンが100本もあったら接触がおかしくなっても仕方ないという感じ。

趣味でやる人はICEなしで毎回書き換えていたでしょう。その書換回数の保証は100回までだったと思うけど、もちろん100回ピッタリで書き込めなくなるわけではない。
ただ、何回も書き換えをしたものを製品に組み込むのは信頼性上、推奨されてなかったと思います。(書き換えによって劣化している為)

H8/3048Fの内蔵RAMをバッテリーバックアップするのも実際にやっていた。電源電圧を検出して特定のピンを操作する。
単純にバックアップするだけだろうと思ったら甘い。今のデータが正しいかどうか、起動時に判断しなければならない。データの検証をしないでそのまま初期値として使用したらおかしくなったりする。
電源OFF時にはNMIを入れてデータを保存して終了し、電源ON時には例えばチェックサムを取るとか特定のデータ(複数)を比較して正常か判断する。
保存したデータが、規定の範囲内にあるかどうか、関連するデータとの整合性も見る必要がある。

そのH8/3048Fもだんだん廃れてきてH8/3048F-ONEが登場した。
この-ONEに移行すべく変更点を調べたりしたが、結局使わないまま終わってしまった。

そういえばその前に3052F等も使ったっけ。三岩ボードというのがあってだな・・・
TLCS-900シリーズ (TMP92CM22FG)
2024.06.23
TLCS-90の更に上位バージョンTLCS-900シリーズ

秋月さんで売られています。
ttps://akizukidenshi.com/catalog/g/g111087/

ほとんど需要がないのかも。\100だなんて・・・

もっと早く世の中に出ていたら、Z80の歴史が続いたかもしれません。
遅きに失した、という言葉が思い浮かびます。
TLCS-90 (TMP90P802Ax)
2024.06.23
東芝のTLCS-90シリーズのマイコン、'90年代後半に使っていた事がありました。
Z80の改良版のようなものです。

このシリーズの型番はいくつか有った。タイトルの物はAPだとDIP 40Pで、AMはSSOP 40Pだった。そのほかに型番は忘れたが、シュリンクDIP 64Pもあった。
何かのテスト装置の中に組み込まれていたのを見たっけな。

TMP90P...で探しても出てこない場合がある。PをCに変えると出てきたりする。Cは何だったっけ。マスクROMだったっけ。Pは書込可能なROM。

当時でもあまり使っている例は知らないぐらいだったのに、今の時代には誰も知らないだろう・・・と思ったら、意外とブログなどで取り上げている方々がいらっしゃる。

命令が拡張されていて、たとえばZ80にこのようなLD命令が有れば便利なのにと思っていた命令が実現されていた。(バイナリではZ80と互換性なし。ソース的にはZ80の上位互換と考えてよかった。完全上位互換ではない。手直しが必要な所もあった。昔のことなので忘れた)

Z80に慣れた者にとっては、使いやすいマイコンだった。

しかもワンチップで動く。小容量ながらROM(ワンタイム、8K)とRAM(256バイト)内蔵。各ピンにI/Oポートもある。

プロテクト(読み出し禁止)が設定できたと思う。セキュリティ面でもバッチリ。

外部にバス(アドレス、データ)を出して外付メモリにつなぎ、マイコンシステムを構成する事もできた。実際にそんな使い方もした。

残念なところは、当時だと仕方なかったかもしれないがROMは1回しか書けなかった。消去不可。
確か1個\1,000ぐらいで買っていて、書き損じると高価なゴミになった。

これがフラッシュROMになっていたら、PICマイコンよりも流行したかもしれないのに。Z80ユーザはスムーズに移行できただろう。

東芝純正のTLCS-90アセンブラとCコンパイラを(会社で)買ったっけ。ICEまで借りていた。

このマイコンを普通の27256とみなして書き込むアダプタを何個も自作していた。SSOP用の変換も作った。4個同時に書き込めるやつまで自作した。
※8KBなので容量的には2764相当だが、ROMライタの設定は27256

このTLCS-90シリーズが発展することを期待していたが、とうとうフラッシュROMバージョンは出なくて、いや、出たかもしれないけど記憶になく、結局、PICやH8/3048Fを使うしかなくなって、という流れ。
PICの変態なアセンブラのせいで人類の進歩が遠回りになった。
ウィスカ(Whisker)
2024.06.23
故障した装置を調べていて気付いたのは、LEDライトで照らすと、筐体の金属部から細かいヒゲのようなものがたくさん生えていること。
おそらく亜鉛ウィスカだろうと思います。

基板はスペーサで浮かせて取り付けてあります。その下の鉄板(亜鉛メッキ)の表面は細かいヒゲだらけです。

詳しくは検索してほしいのですが、Whiskerとは要するに金属の結晶が成長してヒゲのようになるものです。当然、導電性がありますから、基板などに接触すればショートとなります。

Whiskerは、見えない程度の成長、見えるほどに成長したものなど色々あります。
光をうまく当てないと、そして注意深く見ないとなかなか気づきません。

これが故障の原因かどうかは現時点で何とも言えませんが、可能性のひとつとしてはあります。
思わぬ「魔の手」が基板に忍び寄っていた、という事になるかもしれません。

とにかく清掃して、今後の対策として何が良いだろう。塗装したらWhiskerは生えてこないのかどうか。あるいは簡単に絶縁シートを基板との間に挟むだけで済まないか。

このヒゲが剥がれて空中を舞うと、どこにくっつくかわからないので、発生源を対策しないと意味がないですね。

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