電解コンデンサの容量の決め方
2025.02.11
これは意外と多くの方が知らないかもしれない。(他人の頭の中なんてわからない)
意外と書いてない。マイコンだのプログラムだのは多いけど、この肝心な基本的なことはどこにも書いてない。(あったら教えて)
結構適当に決めているんじゃないかと思う。(たぶん)
まあ適当でも現実には何とかなっている。(危うい)
この場合、基板の電源ラインにバイパスコンデンサとして組み込んである電解コンデンサについての話。その容量をどの程度にしたら良いか。
無くても良いかというと、付けるべき。
基本的には、基板の電源の入口に付ける。そして、消費電流の多い部品やノイズの多そうな所に付ける。
たとえれば貯水タンクのようなもので、マンションとかに付いているあれを思い出してもらえれば・・・外から受けた水を一旦蓄えて、使用が急に増えてもタンクの貯水から供給できるようにする。同様に、ICなどは直近のコンデンサから電源をもらって動くと考える。そのループができるだけ短くなるようにする。
そもそも電源、GNDの引き回しから気を配るべきで、アナログとデジタルの区別は勿論、大電流が流れる部分は電源ラインを別に引いて、けっして他とは共通にしないようにする。
たとえばモーターとその制御回路があったら、たとえ両方の電源電圧が同じであっても、一緒くたにつながない。理想的には、直流電源の端子から2系統に分ける。
現実は、直流電源の端子から長いケーブルで基板に引いてきて・・・となるだろうけど、その線をできるだけ太く短くする。
次のコンデンサの容量については、これは大きければ良いかと言うとそうではない。極端に大きいと、それはそれで支障が出る。たとえば電源が立ち上がらなくなったりする。反対に、電源OFFにしても残った電荷で回路に通電した状態が長く続く。
DC-DCコンバータを使う場合、その推奨されている容量の最大値がデータシートに書いてあるので注意して見る。
一般的な基板に付けるコンデンサの容量は、どれくらいが適正かというと簡単には言えない。理論的に計算する方法もあるのだろうけど、マイコンやアナログ回路やモーター等いろいろ混ざった回路で複雑な計算ができるのかどうかは知らない。
そこで、手っ取り早く「現実を見る」「現場に聞く」。
テストしたい回路の電源入口にたとえば10μF程度を仮付して、その両端の波形をオシロで見る。
コンデンサの両端を見てもノイズなんか見えないだろうと思ってやめたらダメで、完全に吸収しきれないのでノイズが見える。
もし容量が不足していれば電圧が落ちているのが見えるはず。
さらに入力をACに切り替えて、電圧軸を拡大してノイズを見てみる。
この実験は実際の使用環境とできるだけ近い状態を再現して行う。実験室だと数10cm、じつは現場だとケーブルが何メートルもあって・・・では、話が違ってしまう。
電解コンデンサだけではノイズが抑えきれない場合もある。もうひとつ電解コンデンサを並列につないでみる。あるいはセラミックコンデンサを並列につないでみる。
電解コンデンサだと高い周波数まで対応できないので、セラミックコンデンサで対応させる。
電解を2個以上並列にするのは、たとえば元が100μFだとして2個並列で200μF、これは1個でいいじゃないかと(近い値の)220μFの1個に置き換えがちだが、2個並列のほうが良い場合もある。
基板が出来上がった、動いた、良かったね、で終わるのではなくて、正常に動いている時の状態を調べて記録しておく。そうすると修理の時にも役立つ。
結論をまとめると:
・現実を見ろ。
・ある程度以上の容量があればOK (極端に大きすぎてもいけない)
・電解コンデンサだけでは対応できないのでセラミックコンデンサを並列に。
・ひとつで大きい容量より、複数の小さい容量のコンデンサを要所に配置する。
・電源まわりの引き回しにも気を配る。
意外と書いてない。マイコンだのプログラムだのは多いけど、この肝心な基本的なことはどこにも書いてない。(あったら教えて)
結構適当に決めているんじゃないかと思う。(たぶん)
まあ適当でも現実には何とかなっている。(危うい)
この場合、基板の電源ラインにバイパスコンデンサとして組み込んである電解コンデンサについての話。その容量をどの程度にしたら良いか。
無くても良いかというと、付けるべき。
基本的には、基板の電源の入口に付ける。そして、消費電流の多い部品やノイズの多そうな所に付ける。
たとえれば貯水タンクのようなもので、マンションとかに付いているあれを思い出してもらえれば・・・外から受けた水を一旦蓄えて、使用が急に増えてもタンクの貯水から供給できるようにする。同様に、ICなどは直近のコンデンサから電源をもらって動くと考える。そのループができるだけ短くなるようにする。
そもそも電源、GNDの引き回しから気を配るべきで、アナログとデジタルの区別は勿論、大電流が流れる部分は電源ラインを別に引いて、けっして他とは共通にしないようにする。
たとえばモーターとその制御回路があったら、たとえ両方の電源電圧が同じであっても、一緒くたにつながない。理想的には、直流電源の端子から2系統に分ける。
現実は、直流電源の端子から長いケーブルで基板に引いてきて・・・となるだろうけど、その線をできるだけ太く短くする。
次のコンデンサの容量については、これは大きければ良いかと言うとそうではない。極端に大きいと、それはそれで支障が出る。たとえば電源が立ち上がらなくなったりする。反対に、電源OFFにしても残った電荷で回路に通電した状態が長く続く。
DC-DCコンバータを使う場合、その推奨されている容量の最大値がデータシートに書いてあるので注意して見る。
一般的な基板に付けるコンデンサの容量は、どれくらいが適正かというと簡単には言えない。理論的に計算する方法もあるのだろうけど、マイコンやアナログ回路やモーター等いろいろ混ざった回路で複雑な計算ができるのかどうかは知らない。
そこで、手っ取り早く「現実を見る」「現場に聞く」。
テストしたい回路の電源入口にたとえば10μF程度を仮付して、その両端の波形をオシロで見る。
コンデンサの両端を見てもノイズなんか見えないだろうと思ってやめたらダメで、完全に吸収しきれないのでノイズが見える。
もし容量が不足していれば電圧が落ちているのが見えるはず。
さらに入力をACに切り替えて、電圧軸を拡大してノイズを見てみる。
この実験は実際の使用環境とできるだけ近い状態を再現して行う。実験室だと数10cm、じつは現場だとケーブルが何メートルもあって・・・では、話が違ってしまう。
電解コンデンサだけではノイズが抑えきれない場合もある。もうひとつ電解コンデンサを並列につないでみる。あるいはセラミックコンデンサを並列につないでみる。
電解コンデンサだと高い周波数まで対応できないので、セラミックコンデンサで対応させる。
電解を2個以上並列にするのは、たとえば元が100μFだとして2個並列で200μF、これは1個でいいじゃないかと(近い値の)220μFの1個に置き換えがちだが、2個並列のほうが良い場合もある。
基板が出来上がった、動いた、良かったね、で終わるのではなくて、正常に動いている時の状態を調べて記録しておく。そうすると修理の時にも役立つ。
結論をまとめると:
・現実を見ろ。
・ある程度以上の容量があればOK (極端に大きすぎてもいけない)
・電解コンデンサだけでは対応できないのでセラミックコンデンサを並列に。
・ひとつで大きい容量より、複数の小さい容量のコンデンサを要所に配置する。
・電源まわりの引き回しにも気を配る。
どっちでも良さそうな事
2025.02.11
会社だと些細な事でもモメたり議論したりして余計な手間が増えたりする。これは平成初期の頃の記憶。(そんなのどうでもいいだろ系)
たとえば部品表に、電解コンデンサの容量/定格電圧をどのように表記するか。
100μF
25V
だったとしたら、
100μF/25V と書く人もいれば、
25V/100μF と書く人もいた。
担当者ごとにみんなバラバラ好き勝手というのは他のことでも多くみられたが、とりあえず表記を統一しようという話になった。
で、結局は定格電圧を先に、容量を後に書けという通達。
個人的には、「容量を先に、定格電圧を後に」派だったので大いに不満があった。
なぜと問いかけても納得のいく答えは得られない。まあ、いつも異議を唱えるやつは会社づとめには向いてない(笑)
結局どっちやねんって、わかんねー。
そもそも、その電圧はどういう意味とか言い出す人もいて、哲学的?になってきたのであった。
その電圧はかけても良いんだっけ。定格だからいいんじゃない。でも普通は2倍以上のマージンを見るよね。5Vで使うのでも10Vとか16Vとかを選ぶ。
テストボルトじゃないかと言っていたのは年配の方で、昔のコンデンサにはT.V.1000V などと記載があった。
ワークボルトだろうと。W.V.という表記もあったよね。それが定格電圧になるんだっけ。
同じ容量でも、定格電圧の高い物は形状も大きくなるから、どうしても小型化やむを得ない場合は定格電圧ぎりぎりの物を選ぶかな。あるいは寝かせたら入らないかとか。
そもそも容量はどうやって決めてるんだ。時定数はわかるけど、電源周りのパスコンは。
意外と誰も知らなかった。適当に決めているらしい。
タンタルはどうだっけ。信頼性や特性は良いけど高いよねタンタル。燃えたじゃないか。電源ラインに使うなと書いてあるぞ。ヒューズ入りもあったよ。使ったよ。安全だろうけどヒューズが人知れず切れてしまった後、コンデンサとしての機能を失ったらどうなるんだ。
・・・などと、脱線していったのでありました。
たとえば部品表に、電解コンデンサの容量/定格電圧をどのように表記するか。
100μF
25V
だったとしたら、
100μF/25V と書く人もいれば、
25V/100μF と書く人もいた。
担当者ごとにみんなバラバラ好き勝手というのは他のことでも多くみられたが、とりあえず表記を統一しようという話になった。
で、結局は定格電圧を先に、容量を後に書けという通達。
個人的には、「容量を先に、定格電圧を後に」派だったので大いに不満があった。
なぜと問いかけても納得のいく答えは得られない。まあ、いつも異議を唱えるやつは会社づとめには向いてない(笑)
結局どっちやねんって、わかんねー。
そもそも、その電圧はどういう意味とか言い出す人もいて、哲学的?になってきたのであった。
その電圧はかけても良いんだっけ。定格だからいいんじゃない。でも普通は2倍以上のマージンを見るよね。5Vで使うのでも10Vとか16Vとかを選ぶ。
テストボルトじゃないかと言っていたのは年配の方で、昔のコンデンサにはT.V.1000V などと記載があった。
ワークボルトだろうと。W.V.という表記もあったよね。それが定格電圧になるんだっけ。
同じ容量でも、定格電圧の高い物は形状も大きくなるから、どうしても小型化やむを得ない場合は定格電圧ぎりぎりの物を選ぶかな。あるいは寝かせたら入らないかとか。
そもそも容量はどうやって決めてるんだ。時定数はわかるけど、電源周りのパスコンは。
意外と誰も知らなかった。適当に決めているらしい。
タンタルはどうだっけ。信頼性や特性は良いけど高いよねタンタル。燃えたじゃないか。電源ラインに使うなと書いてあるぞ。ヒューズ入りもあったよ。使ったよ。安全だろうけどヒューズが人知れず切れてしまった後、コンデンサとしての機能を失ったらどうなるんだ。
・・・などと、脱線していったのでありました。
マイコンBASIC規格表
2025.02.11
今は新しい物は出版されていないが、トランジスタ規格表のシリーズを揃えていた。
昔はデータシート等は手に入れるのが容易ではなかった。とくに学生はそうだったろう。会社でも、代理店の営業さんが持ってきたり、いちいち代理店やメーカーに頼んで送ってもらっていた。そこで、こうした規格表や秋月で部品を買った時の添付資料なんかは貴重だった。
そういえば昔、勤務先から代理店に頼んで東芝のデータブックを全部もらおうとしたら、冊数が多いので・・・とやんわり断られ、どうしても必要な物だけにしてくださいというのでマイコンとロジックIC、あとは総覧表だけ。
いや、実際その当時は全部といえば相当な冊数が有ったので、使うかどうか不明な物まで送るのは無駄だったのだろう。自分がかつて勤務していた会社には一通り揃っていたのだが・・・。
ところで、
トランジスタ規格表のシリーズに「マイコンBASIC規格表」という変わり種があったのは誰も覚えていないかもしれない。
トランジスタだのダイオードだのの中に、BASICですからね。ハードとソフトの違い。
'80年代に各社がマイコン(パソコン)を売っていたが、それぞれBASICに方言があった。BASICインタプリタを作っていたのはマイクロソフトとか数社だっただろうけど。(だったら同じにしてくれれば良かったのに、と今更思う。各社の差別化のためにバラバラだったのだろうか)
そのBASICの命令ごとに、各機種の互換性とかコメントが書いてある本だった。「移植」をする人にも役立ったかもしれない。
昔はデータシート等は手に入れるのが容易ではなかった。とくに学生はそうだったろう。会社でも、代理店の営業さんが持ってきたり、いちいち代理店やメーカーに頼んで送ってもらっていた。そこで、こうした規格表や秋月で部品を買った時の添付資料なんかは貴重だった。
そういえば昔、勤務先から代理店に頼んで東芝のデータブックを全部もらおうとしたら、冊数が多いので・・・とやんわり断られ、どうしても必要な物だけにしてくださいというのでマイコンとロジックIC、あとは総覧表だけ。
いや、実際その当時は全部といえば相当な冊数が有ったので、使うかどうか不明な物まで送るのは無駄だったのだろう。自分がかつて勤務していた会社には一通り揃っていたのだが・・・。
ところで、
トランジスタ規格表のシリーズに「マイコンBASIC規格表」という変わり種があったのは誰も覚えていないかもしれない。
トランジスタだのダイオードだのの中に、BASICですからね。ハードとソフトの違い。
'80年代に各社がマイコン(パソコン)を売っていたが、それぞれBASICに方言があった。BASICインタプリタを作っていたのはマイクロソフトとか数社だっただろうけど。(だったら同じにしてくれれば良かったのに、と今更思う。各社の差別化のためにバラバラだったのだろうか)
そのBASICの命令ごとに、各機種の互換性とかコメントが書いてある本だった。「移植」をする人にも役立ったかもしれない。