自分の常識を疑ってみる
2025.05.22
原因がよくわからない時、どうやってもわからない時があります。
そんなとき、自分の常識を疑ってみる必要があります。

そんなわけがないだろう、当たり前だからそんな事はしないだろう、あるいは全く予想外のことが起きていたかもしれません。

昔の勤務先で、おたくの基板がどうもおかしいというので機材一式持ち込まれて調べたのだけど、よく見ると基板のコネクタがしっかり差し込まれてないのに気づいた。
聞くと、ああ、きついからそこまでしか差し込んでない、と。(えっ)
しっかり差し込んだら正常に動作。あっけなく解決したのでした。(勿論、ほかの原因ではないことも含め、せっかくなのでその場でしっかり確認しました)

しっかり奥まで差し込むのは当然だと思っていました。まさか奥まで差し込んでないなんて、全く予想外でした。

どう考えても上下逆には差し込めないDサブだって逆に差し込まれた事例を聞きます。当然壊れます。ビスのインチとミリの違いを知らずに(気づかずに)無理やり締め込んで壊れたものもあった。はずすの大変なんだから。

最近疑っている事例では、どうして故障が多いんだろう。ひょっとしたら、基板にワッシャーやビスが落ちてショートする事を全く知らない人が担当してるんじゃないかと疑ってみています。(ケースを振ってみるとカラカラ音がして、あけてみると異物が入っている)

基板に金属類が落ちたらショートするなんて当然だと思うじゃないですか。だから異物が入らないようにするのだけど、ひょっとして? まさかそんな発想も何もない人がいるかもしれない。

修理をしていると、意外と異物が入っています。通気口がある以上、何か落ちてきたら入るんです。ワッシャーなんか平べったいからスリットから入りやすい。
それでスリットの裏側に網を貼って防いだりした事もあります。放熱穴の形状を工夫したりとか。
3.3Vと5Vの変換
2025.05.21
ふと、妙なことを思いつきました。

まず前提の話。
たとえばArduino Unoなどは5V系ですから、SDメモリを接続するにはレベル変換を通さなければなりません。そのためのシールド基板にレベル変換ICが載っているわけです。
3.3V用のものに5Vをかけると、(トレラントでない限りは)過電圧で壊れてしまうからです。

ICを使わなくても、抵抗分圧で間に合わせる事もできます。但し波形がなまったり、電圧が落ちすぎないように注意。(ここでは細かい話は省略)

ところで、電源回路には良く3端子レギュレータというものを使いますね。12V入力で5V出力とか。いくつかの出力電圧の選択肢があります。便利なものです。5V入力から3.3V出力も可能でしょう。
(注意: 内部回路を適切に動作させる為、入出力の電圧差が一定以上必要。LDO、低損失タイプを使う)

そして、妙なことというのは、
さっきの話で、5V系から3.3V系への信号レベル変換にこの3端子レギュレータを使ったらどうなのか?

えっ、電源系じゃなくて信号系で? 違うでしょう。本来その用途に使うもんじゃないでしょう。・・・と答えるのが普通でしょう。

初心者に教えていると、じつはこういうパターンの質問がわりと多いような気がしていて、そんなことを考えたこともないから、うまく答えられなくて困るのです。

さっき5Vから3.3Vに変換するって言ったじゃないか。どうして使えないとか言う? ・・・と言われるとうまく説明できない。

いちいち試してみた事もないからね。試してみた事がないから知らない。

値段、といっても3端子レギュレータも変換ICはそんなに大差ない。値段は理由になりにくい。

そもそも用途、目的が違うでしょう、ぐらいしか言えません。

信号だったら電流は微々たるもの。
電源系は、数十から数百mAとか1A程度もあるかもしれない。

ねえ、どーして?どーして?という初心者に、どのように説明して納得させるか? どう説明すれば納得させられるか? 暇な時に考えてみると良いでしょう。
空き缶電子工作
2025.05.19
’80年代前半だっただろうか、
「ラジオの製作」に、空き缶工作シリーズがありました。

キャンデーなどの空き缶に、回路基板を組み込むというものです。
いまのALTOIDSとかじゃなく、ペコちゃんのキャンデー缶とか、太田胃散の缶も(笑)
缶を使うと何が良いかというと、特に高周波の場合シールドの効果があります。

それの前だったか後だったか、缶バッジ工作シリーズもありました。
よくあの中に回路を組み込むものだと思いました。
LEDが点滅するバッジとか、AMラジオ、FMワイヤレスマイクもありました。

一方、「初歩のラジオ」ではカセットケースに回路基板を組み込むシリーズがありました。
デジタルゲームとか、FMワイヤレスマイク等です。

なんというか、これらには何とも言えない魅力を感じておりました。
なんでだろうな。うまく説明できない。

あの頃、
いつも適当に回路を組んで、箱にも入れないで使うから線が切れてしまったり壊れやすかったのです。
とりあえずお菓子の箱など紙だったら容易に加工できました。

ちゃんとした工具も持ってないから金属加工は難題でしたが、せんべいとかクッキーの缶は、鉄(ブリキ)でも薄いから加工が比較的容易でした。
リレーロジック、シーケンス
2025.05.19
子どもの頃に、リレーでロジックを組むことを覚えていたら良かったのになと後悔しています。当時はそんな発想すらありませんでした。

捨てられていた掃除機からリレーを取り外してきて、それで遊んだ記憶はあります。
ホースの持ち手のところについているスイッチで、モーターON/OFFをするためのリレーですね。

AC100V用コイルだから電池では動きません。
でもフタをあけて、コイルに電池をつないだまま鉄片を指で押さえてみると微妙に吸い付く事がわかりました。
そして結線を変えてみると、その鉄片を押さえている時に(微妙な押し加減で)ジーッと火花を出しながら振動する事がわかりました。フリッカー回路が偶然できてしまったわけです。

そのジーッと鳴っているときにテレビやラジオに妨害電波が入りました。

自分としては火花式電信機を再現したみたいな最高の気分でしたが・・・コヒーラーを作る所までは至りませんでした。
でんじろう先生の実験だとアルミホイルの玉で十分なんですが、当時は全く思いつきません。
アルミの粉じゃないとダメと信じていて、ひたすらヤスリで削ってアルミの粉を集めようとしましたけれど根性が続きませんでした。

電話交換機にも執着しており、親父が拾ってきたものは解体された状態で動かなかったものですから、なんとか自分で動くようにしたかったけれど当時の実力では全くダメでした。

あの頃の自分に、自由に使い放題のリレーや材料などと参考文献などをたくさん与えたい気持ちです。
乾電池の充電
2025.05.11
さすがに近頃では乾電池(充電式ではない一次電池)を充電して使おうという人は見かけなくなったような気がします。危ないから充電しないでね、絶対。

昔、といっても昭和50年代でも既にニッカド(充電式)は有りました。三洋電機の製品が有名で、カドニカという商品名でした。その三洋が後にあのエネループを世に出したわけです。
これらは充電できる電池です。

私が子どもの頃、ラジカセに乾電池を入れて屋外に持ち出して使った事がありました。単2が6本だったと思います。当時、自分の小遣いではけっこうな買物でした。

だけど間もなく電池切れになってしまう。もうちょっと使えないか、ということで、買わずに済ますことはできないかと。
買わず?飛び込む水の音。

ためしに、テキトーな電源アダプタの線を電池のプラス・マイナスに当てて数十秒ほど、実際どれくらい充電したか覚えていませんが、長時間だと危なそうというのはわかっていたので・・・ごく短時間だったと思います。

なんで危なそうとわかっていたか、
当時のNHKテレビの科学番組「ウルトラアイ」で乾電池に充電する実験があり、液体が漏れてきて破裂するシーンを見た覚えがありました。

自分の場合、電圧は1.5Vの電池に対して9Vという高い電圧をかけていました。これはそれしか電源を持っていなかっただけのことです。意味はありません。
自分の考えではショック療法みたいなものを期待していたのかも。

それで実際に使ってみると、短時間でしたが普通に使えたような記憶です。だけどそれほど長くはもちませんでした。何度も繰り返していたら、電池は完全にだめになってしまったと思います。

バッテリーだと充電・放電の反応式がありますけど、一般の充電式でないマンガンやアルカリ電池に外部から電圧をかけて充電しようとすると、どんな反応式になるのでしょうね。

そもそも充電して元に戻るような仕組みじゃないのでしょう。もしガスが発生してもそれを逃がす安全弁がないから危ない。破裂の危険があります。

そういえば、
漫画雑誌の広告に電池充電器が載っていた記憶があり、'90年代ぐらいまでは見かけたような気がします。

まあ、ニッカドやニッケル水素があるんだからそれを使えばいいのに、としか言いようがありません。
ウォークマンのガム型の電池は、確か鉛蓄電池だったと思います。違ったかな。記憶違いかも。
うちで昔使っていた留守番電話の子機の電池も、あんなに小さいのに鉛蓄電池でした。雷一発でやられちまいましたがね・・・

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