トランジスタとかフォトカプラで論理素子
2025.09.07
高校生の頃からコンピュータの歴史に興味を持ち始め、そのうちに自分でCPUを作りたいと思い、何か具体的な回路は無いものかと、本を読み漁っていました。
そんな本の中で、ダイオードによるOR回路などを見つけました。
ダイオードでできるんだ、と簡単に考えたのが甘かったのです。
何段も連結していくと電圧が落ちて動かなくなるのは当たり前です。
そのためにトランジスタを入れる必要がありました。
ダイオードによるAND回路にトランジスタを組み合わせるとNANDになります。DTLという回路方式で作りました。
ダイオードと抵抗とトランジスタの組み合わせです。
NANDが出来れば、あとはその組み合わせで原理的にコンピュータは作れます。
実際には馬鹿正直に同じ回路を並べたりはしません。回路的に整理できるところは整理したりします。これは論理設計と回路設計の違いです。(重要)
とにかく、そのNAND回路を作って試したのでした。
原理的な回路は教科書かどこかに書いてあるように単純ですが、実際その通りに作っても安定して動きません。
そのためにはいくつかの部品を追加する必要があります。
NANDを3段作って連結し、発振回路を作って試すぐらいで終わりました。
実験したり本を参考にして回路を検討していくと部品が増え、ゲートひとつにこれだけ部品がいるのか・・・と、当時はユニバーサル基板か感光基板で手作りするしかなかったですから、できるだけ部品の少ない方式は無いものかと考えていたのでした。
そこで目についたのはフォトカプラです。
一次側にLED、二次側にフォトトランジスタが組み込まれています。
本来の目的は、信号の絶縁です。電位差のある回路同士で信号のやりとりをする為に必要な部品です。光を通して信号のやりとりをします。
このフォトカプラのトランジスタを並列につないでいけばORじゃないかと。(当たり前)
直列につないでいけばANDじゃないかと。そんなふうに、また単純に考えていました。
その考えで基本回路や半加算器かRSフリップフロップまで試してみたのですが、思うように動きません。
当時は理解が足りなかったのでしょう。とりあえず、簡単じゃないんだなという感触をつかんだのが唯一の収穫でした。
トランジスタでもフォトカプラでも、動いている様子が視覚・聴覚に訴えないと面白くないわけで、結局どっちで作っても同じだなということでフォトカプラの採用はあきらめたのでした。
そんな本の中で、ダイオードによるOR回路などを見つけました。
ダイオードでできるんだ、と簡単に考えたのが甘かったのです。
何段も連結していくと電圧が落ちて動かなくなるのは当たり前です。
そのためにトランジスタを入れる必要がありました。
ダイオードによるAND回路にトランジスタを組み合わせるとNANDになります。DTLという回路方式で作りました。
ダイオードと抵抗とトランジスタの組み合わせです。
NANDが出来れば、あとはその組み合わせで原理的にコンピュータは作れます。
実際には馬鹿正直に同じ回路を並べたりはしません。回路的に整理できるところは整理したりします。これは論理設計と回路設計の違いです。(重要)
とにかく、そのNAND回路を作って試したのでした。
原理的な回路は教科書かどこかに書いてあるように単純ですが、実際その通りに作っても安定して動きません。
そのためにはいくつかの部品を追加する必要があります。
NANDを3段作って連結し、発振回路を作って試すぐらいで終わりました。
実験したり本を参考にして回路を検討していくと部品が増え、ゲートひとつにこれだけ部品がいるのか・・・と、当時はユニバーサル基板か感光基板で手作りするしかなかったですから、できるだけ部品の少ない方式は無いものかと考えていたのでした。
そこで目についたのはフォトカプラです。
一次側にLED、二次側にフォトトランジスタが組み込まれています。
本来の目的は、信号の絶縁です。電位差のある回路同士で信号のやりとりをする為に必要な部品です。光を通して信号のやりとりをします。
このフォトカプラのトランジスタを並列につないでいけばORじゃないかと。(当たり前)
直列につないでいけばANDじゃないかと。そんなふうに、また単純に考えていました。
その考えで基本回路や半加算器かRSフリップフロップまで試してみたのですが、思うように動きません。
当時は理解が足りなかったのでしょう。とりあえず、簡単じゃないんだなという感触をつかんだのが唯一の収穫でした。
トランジスタでもフォトカプラでも、動いている様子が視覚・聴覚に訴えないと面白くないわけで、結局どっちで作っても同じだなということでフォトカプラの採用はあきらめたのでした。
ホテルのLED
2025.09.06
先日、出張で泊まったところですが・・・全国どこでもありそうな有名ビジネスホテル
常夜灯というのでしょうか、足元灯のような照明
LEDなのは勿論です。
この中はどうなってるんだろうなと、開口部からのぞきこんでみたら、なんと・・・テープLED
まっすぐきれいに貼ってあるのではなく、10cmばかり適当に貼ってある。
間接照明だし、光源が見える構造ではないから構わないのでしょう。
昔、LEDの仕事に関わってきましたけど、ああでもないこうでもないと色々悪戦苦闘していたものです。
それが・・・まあすべてではないけど、こんなにイージーで良いのだなと感慨深かった、という話です。
思い出してみれば、LED蛍光灯の初めの頃、あのつぶつぶ感はイカンとか上の人が言い出すもんだから、拡散させたりレンズを入れたりして工夫してみたけれど、暗くなったりして結果的に良くなかった。
そんな頃、コンビニにLED照明が入ったというので見に行ってみたら、つぶつぶそのままじゃないですか。それでよかったのに。上の人は頭がコンクリでした。
あちこちのベンチャ企業が色々作ったけれど問題もあり、たとえばフリッカーで気分が悪くなったとか。AC100Vを平滑せずにLEDを点灯(高速で点滅)させていた為です。
そこへ電解コンデンサを足して平滑するとフリッカーは解消するけど、今度は力率が悪くなるのです。ノイズの問題もありました。
最初はハイパワーLEDを並べていたけど、熱くなって放熱が課題となりました。別のやり方としては、小出力のLEDをたくさん並べる手もありました。結局それに落ち着いたと思います。
既存の蛍光灯器具の改造工事が不要だの必要だの、各社各機種まちまちでした。
常夜灯というのでしょうか、足元灯のような照明
LEDなのは勿論です。
この中はどうなってるんだろうなと、開口部からのぞきこんでみたら、なんと・・・テープLED
まっすぐきれいに貼ってあるのではなく、10cmばかり適当に貼ってある。
間接照明だし、光源が見える構造ではないから構わないのでしょう。
昔、LEDの仕事に関わってきましたけど、ああでもないこうでもないと色々悪戦苦闘していたものです。
それが・・・まあすべてではないけど、こんなにイージーで良いのだなと感慨深かった、という話です。
思い出してみれば、LED蛍光灯の初めの頃、あのつぶつぶ感はイカンとか上の人が言い出すもんだから、拡散させたりレンズを入れたりして工夫してみたけれど、暗くなったりして結果的に良くなかった。
そんな頃、コンビニにLED照明が入ったというので見に行ってみたら、つぶつぶそのままじゃないですか。それでよかったのに。上の人は頭がコンクリでした。
あちこちのベンチャ企業が色々作ったけれど問題もあり、たとえばフリッカーで気分が悪くなったとか。AC100Vを平滑せずにLEDを点灯(高速で点滅)させていた為です。
そこへ電解コンデンサを足して平滑するとフリッカーは解消するけど、今度は力率が悪くなるのです。ノイズの問題もありました。
最初はハイパワーLEDを並べていたけど、熱くなって放熱が課題となりました。別のやり方としては、小出力のLEDをたくさん並べる手もありました。結局それに落ち着いたと思います。
既存の蛍光灯器具の改造工事が不要だの必要だの、各社各機種まちまちでした。
ポッティング
2025.08.30
基板を水から守る為、樹脂で埋めてしまうやり方があります。
ポッティングと呼ばれたりします。
身近な例は洗濯機で、トップ面の操作部分の裏側をみると参考になると思います。
樹脂で埋める為、特殊な背の高いコネクタが使用されています。
基板をケース(フタなし)に入れて、樹脂を流し込みます。
これにハーネスを接続して、下向きに取り付けるので、水が溜まることはありません。
万一、水がかかっても基板は樹脂で守られています。
しかし完全水没には対応できません。どうしてもコネクタ部分に露出があります。
水没しても耐えるようにするのは案外難しく、とくにリード線が引き出されていると、その中を通って水が浸透します。
基板まで水が到達し、そこでショートしてしまいます。
樹脂で固めても、異なる素材は一体化しませんから、どこかにスキマが必ずあります。
そのスキマから水が浸透してきたこともありました。
樹脂も色々あり、柔らかいもの、ガチガチに固まるもの・・・固まる時に発熱したり、収縮によって回路に悪影響を与えることもあります。
樹脂で固める前は動作したのに、固めた後は動作しなくなった経験もありました。
特に弱い部品にはあらかじめシリコンを塗っておき、そこで緩和させたりしました。
ポッティングと呼ばれたりします。
身近な例は洗濯機で、トップ面の操作部分の裏側をみると参考になると思います。
樹脂で埋める為、特殊な背の高いコネクタが使用されています。
基板をケース(フタなし)に入れて、樹脂を流し込みます。
これにハーネスを接続して、下向きに取り付けるので、水が溜まることはありません。
万一、水がかかっても基板は樹脂で守られています。
しかし完全水没には対応できません。どうしてもコネクタ部分に露出があります。
水没しても耐えるようにするのは案外難しく、とくにリード線が引き出されていると、その中を通って水が浸透します。
基板まで水が到達し、そこでショートしてしまいます。
樹脂で固めても、異なる素材は一体化しませんから、どこかにスキマが必ずあります。
そのスキマから水が浸透してきたこともありました。
樹脂も色々あり、柔らかいもの、ガチガチに固まるもの・・・固まる時に発熱したり、収縮によって回路に悪影響を与えることもあります。
樹脂で固める前は動作したのに、固めた後は動作しなくなった経験もありました。
特に弱い部品にはあらかじめシリコンを塗っておき、そこで緩和させたりしました。
基板のコーティング
2025.08.30
防湿や酸化を抑える為、基板にコーティング剤を塗る事があります。
屋外や温室など湿気の多い場所に設置される基板、そして温泉地などガスにさらされる場所に設置される基板はコーティングが要求されます。
昔、送配電の遠隔制御装置(電柱の上に載る)用のモデムを作った時には、ワニスを塗りました。トルエン等が入っており、臭かったのを覚えています。
基板全体をワニスにドブ漬けして、吊るして乾かすやり方と、あるいは、筆で塗っていくやり方があります。スプレーもあります。
スイッチやコネクタの端子などにワニスが付着したら導通不良になるので、あらかじめマスキングテープを貼っておかなければなりません。乾燥後に剥がす手間もあります。
筆で塗るのは、マスキングの手間を省いて、塗ってはいけないところを避けるためかと思います。
ブラックライトに反応して光るタイプが有り、ブラックライトで照らして見ながら塗りむらが無いように塗っていきます。
コーティングしたら濡れても大丈夫かというとそうではありません。
どうしてもリード線の切断面なんかは完全に覆われていないので、濡れると導通する可能性があります。あらかじめ短く切ってからコーティングするか、チップ部品をメインに使うか。
屋外や温室など湿気の多い場所に設置される基板、そして温泉地などガスにさらされる場所に設置される基板はコーティングが要求されます。
昔、送配電の遠隔制御装置(電柱の上に載る)用のモデムを作った時には、ワニスを塗りました。トルエン等が入っており、臭かったのを覚えています。
基板全体をワニスにドブ漬けして、吊るして乾かすやり方と、あるいは、筆で塗っていくやり方があります。スプレーもあります。
スイッチやコネクタの端子などにワニスが付着したら導通不良になるので、あらかじめマスキングテープを貼っておかなければなりません。乾燥後に剥がす手間もあります。
筆で塗るのは、マスキングの手間を省いて、塗ってはいけないところを避けるためかと思います。
ブラックライトに反応して光るタイプが有り、ブラックライトで照らして見ながら塗りむらが無いように塗っていきます。
コーティングしたら濡れても大丈夫かというとそうではありません。
どうしてもリード線の切断面なんかは完全に覆われていないので、濡れると導通する可能性があります。あらかじめ短く切ってからコーティングするか、チップ部品をメインに使うか。
ネジザウルス
2025.08.24
ネジザウルス
つぶれたり、さびついたりして普通にドライバで回せなくなったネジをつかんで回す、ペンチに似た工具
持ってないけど、便利そうだと思い買っても結局使わないままになりそう。だけど有ったらあのとき苦労しなくて済んだのでは・・・と思ったりして、微妙に迷う。
近頃はミャクミャクバージョンも有る。
どこかの現場で、50~60年前の制御盤を直すときに一緒にいた工事部隊の方が「ネジザウルスです」と言って渡してきたけど、見た目は普通の電工ペンチぽかった。
ニッパーでネジをつかんで回す人を見たことがあるけど、刃こぼれするから絶対ダメ。(これで知人に私の愛用ニッパーを台無しにされた)
錆びついたネジは、頭を掴んで回そうとしてもそこで折れてしまうこともある。サビがひどい場合。
たったのネジ1本のために悪戦苦闘で意外と時間を食うこともある。
まず、古くて緩まないネジを回す前に、ピッタリ合うドライバーを使って、押す力を十分かけながら慎重に回すのが基本
それでもたくさん緩めれば、1本ぐらい失敗することは有る。
なかなかゆるまないネジには、CRC5-56のような油をちょっとさしてみるとか、加熱してみたりする。バーナーとかトーチであぶるのは、周囲を焼いてしまうから必ずしもできない。ヒートガンに細いノズルを付けて熱風を集中させたり、はんだごてを当てて加熱するのを試してみる価値はある。
皿ネジのつぶれたやつで苦労した事はあるけど、これはネジザウルスの対象外。つかみようがない。
そんなときはネジの頭をドリルで削って取り除くしかない。たとえば筐体のフタをとめている皿ネジ。その1本だけつぶれていてフタがとれない場合。
ドリルで慎重に削る。削りすぎないように。
頭の部分を削って、フタがとれたら、ネジの残りを道具で掴んでゆるめて取り外す。
つぶれたり、さびついたりして普通にドライバで回せなくなったネジをつかんで回す、ペンチに似た工具
持ってないけど、便利そうだと思い買っても結局使わないままになりそう。だけど有ったらあのとき苦労しなくて済んだのでは・・・と思ったりして、微妙に迷う。
近頃はミャクミャクバージョンも有る。
どこかの現場で、50~60年前の制御盤を直すときに一緒にいた工事部隊の方が「ネジザウルスです」と言って渡してきたけど、見た目は普通の電工ペンチぽかった。
ニッパーでネジをつかんで回す人を見たことがあるけど、刃こぼれするから絶対ダメ。(これで知人に私の愛用ニッパーを台無しにされた)
錆びついたネジは、頭を掴んで回そうとしてもそこで折れてしまうこともある。サビがひどい場合。
たったのネジ1本のために悪戦苦闘で意外と時間を食うこともある。
まず、古くて緩まないネジを回す前に、ピッタリ合うドライバーを使って、押す力を十分かけながら慎重に回すのが基本
それでもたくさん緩めれば、1本ぐらい失敗することは有る。
なかなかゆるまないネジには、CRC5-56のような油をちょっとさしてみるとか、加熱してみたりする。バーナーとかトーチであぶるのは、周囲を焼いてしまうから必ずしもできない。ヒートガンに細いノズルを付けて熱風を集中させたり、はんだごてを当てて加熱するのを試してみる価値はある。
皿ネジのつぶれたやつで苦労した事はあるけど、これはネジザウルスの対象外。つかみようがない。
そんなときはネジの頭をドリルで削って取り除くしかない。たとえば筐体のフタをとめている皿ネジ。その1本だけつぶれていてフタがとれない場合。
ドリルで慎重に削る。削りすぎないように。
頭の部分を削って、フタがとれたら、ネジの残りを道具で掴んでゆるめて取り外す。