モデム PV-AF144V5 (アイワ)
2024.12.01
これは懐かしのPV-AF144V5


(個人的には)ここからすべてが始まったと言える。

液晶表示付きの機種は、他社も含め、極めて少なかった。
まあ、LEDだけで十分だった、というのが結論なのだが、当時は液晶表示だけでも魅力的に見えた。

しかし、このケースは汚れが落ちにくい。ザラッとした感触で、手垢がついて落ちないような印象があった。

そして初期には欠陥があり、通信速度が14,400bpsまで出ない(低い速度でしかつながらない)とか、ダイヤルミスをするとか、通信が途中で切れたりした。

メーカーがどこをどのように改修したのかは、当時私が修理に出して前後を比較したのと、どこからか回路図が手に入ったのでそれを見て確認した。

この写真の現物は(私が当時持っていた現物ではない)、その改修実施済みだった。

内部を見てみる。




カバーを開けた瞬間に、あの臭い。そう、電解コンデンサの液漏れの・・・ただ、見た目では明らかに液漏れしているようには見えなかった。底部に滲んでいる程度かもしれない。

黒いカバーがついているのはスイッチング電源基板で、後の機種PV-BF144(これも所有)ではモデム基板に一体化された。MC14400FX(当時マイクロコア社)の製品も同様に、モデム回路と電源回路が一体化されていた。


初めて買ったPV-AF144V5は前記のように不具合があり、最初の頃は不具合なのかどうかもわからなかった。14,400bpsは不安定なのかもしれない、仕方ないのかも、と思っていた時期もあった。
何しろ基準がわからない。14,400bpsなんて初めてだった。それまでは2,400bpsモデムを借りてきたり、PC-98LTの内蔵1,200bpsモデムを使っていた。

やっぱり、アナログ回線で14,400bpsは無理があるのかな。なんとも判断がつかなかった。

それならと考え、回線速度を9,600bpsやそれ以下に固定して試してみても、いまいち調子が悪い。だったら、14,400bpsに限定される問題ではなさそうだ。

それでも判断がつかずモヤモヤしていた。

ところが各地の草の根ネットで話題となっているのに気づき、自分と同様の体験をした人がいたので、やはり問題があると確信した次第。
それで自分が経験した症状を書いて、修理に出した。修理が終わるまで使えるモデムがないので、通販で他社の14,400bpsモデムであるMC14400FXを買ったわけだ。

それを試してみたら、何の問題もなく14,400bpsでつながり、安定していた。これで今まで分からなかった疑問が晴れた。

そして直ってきたPV-AF144V5を試しても、やはり同様に(MC14400FXに比べれば劣る感じもあったが)安定して使えるようになった。

こうしてモデムが増えていったのである(笑)

- CafeLog -