ブレーカーを落としても電圧がかかっている話
2024.04.07
これはかなり以前の現場での経験

ある設備の修理に行ったのだが、ハイテク工場を支える裏方の機械室。ポンプ等が回っていて大変騒がしく会話も大変。規則上、耳栓を渡された。

まずは電源を切ろう、という事で社員の方にブレーカーを落とすようにお願いした。

ブレーカーを落としてきました。
よし、まずは検電器で確認して、さらに念の為にテスターで電圧をみてみる。

あれっ? 数十ボルトある。完全にゼロというわけではないのだ。
デジタルテスターだと高感度でノイズ的な電圧も拾ってしまうが、この時はアナログテスターを使った。

結果から言ってしまえば、ブレーカーからこの現場までのケーブルは長いし、ほかの回路のケーブルと一緒くたにダクトの中を通っている。つまり、他の活きている回路から電磁誘導を受けて、このブレーカーを落とした回路にも弱い電圧がかかっているというわけ。

もちろん触っても問題ないが、基本は極力触らないようにすること。安全のため。

家庭内の工事で「ほたるスイッチ」をOFFにしても、負荷側で50ボルト以上あったりするけれど、これは「ほたる」の漏れ電流のせいで、
やはり基本は工事する分岐回路のブレーカーを落とす事です。

そういえば「ほたるスイッチ」、昔はネオン管だったと思う。いつの間にかLEDに変わっていた。

以下は全然関係ない話。おまけ。

ほかの現場経験では、
店員さんに聞いてもブレーカーがどこにあるかわからない。それ以前に、営業中だから停電は困る。ブレーカー落とすな。
それなら壁のスイッチをひとつずつ切っていこう。でも、どのスイッチがどの器具につながっているかわからない、なおかつ、営業中に工事を無事終わらせてくれというのがあった。無茶を言うものだ。

スイッチなんか何十個も並んでいて、どれがどれだかサッパリわからなかった。そもそも書いてないし。店員さんもしらんという。

ガラス工芸品の店で高額なものが並んでいた。
脚立をぶつけたり、うっかりつまずいたりするとガラスを割ってしまいそうで怖かった。

古い照明器具をLEDに交換する工事で、器具はショーケースの中に1台か2台ずつ入っている。その古い物を取り出し、線を外して、新しい器具に付け替える。

線をショートさせないように外し、また差し込むところで最新の注意を払った。普通は活線作業はしない。

さすがに少しでも危険が予想される場所では、その高額な工芸品を一時的に撤去してもらって作業した。

何とか無事に終わらせたけど、これでできたんだと営業が自信を深めてもらっても困る。事前の調整が何もできてないじゃないかと。

あのー、ついでに2Fの電球も交換してもらえませんか、高いところにあって・・・
(そんなの見積範囲外なのに、仕方ない)1個だけですよと。
コピーしたら変
2024.04.05
知人から電話がかかってきて、
「図面をコピーしたら変になった」

印刷した結果が変になったという。

この時点で、ご存知の方はピンときたでしょう。

コピー機自体は問題なし(ほかの原稿はキレイにコピーできる)。
特定の図面のみダメ。
そうだとしたら・・・

私も今まで詳しくなかったが、これを機会に詳しく調べてみた。

(1)コピー防止用紙 ・・・コピーすると真っ黒になる。
(2)コピー判別用紙 ・・・コピーするとCOPY等の文字が出る。

上記2種類があるようだ。

紙幣はコピーできないというのは以前から知識として有った。特定のパターンをスキャナやコピー機が認識して、出力を真っ黒にする仕組み。
そもそも法律的に紙幣のコピーはダメだぞ。

思い出した。
アニメ「おじゃまんが山田くん」で、例のアパートの三人組が手描きでリアルな一万円札を作り、タバコ屋で使おうとしたら見破られた。
結構リアルなのになんでバレたんだろう。「日本銀行券」の「券」を「巻」と誤記していた、というオチ。
(昔の記憶なので違っていたらごめんなさい)

それと、某芸術家が1万円札を拡大してリアルに模写した作品が問題になり、たしか没収されたんじゃなかったっけ。


さて上記(1)(2)は用紙に予め加工が施してあって、コピーするとその加工が強調されて印刷される。あるいは真っ黒になる。

そういえば、役所で住民票や印鑑証明を取得して、その紙をコピーすると「複写」という文字が重なって出力されたっけ。


面白くなってきたので、その用紙を買ってみようと調べたら、普通のコピー用紙より高い。そりゃそうだ。
特に、真っ黒になるほうは高い。仕方ないのでCOPYの文字が浮き出るほうの紙を100枚入り800円程度で買って試してみよう。
活動写真: 乙辺肺今~
2024.03.31
ずっと閉じこもって仕事ばかりの日々で不健康ですから、今日は仕事を放りだして、長崎へ活動写真を観に行きました。

その題名は「乙辺肺今~」です。

長崎は、かつて私が数十年前に遊学した場所で、西洋の文化に触れられる場所でして、活動写真もそのひとつであります。今回観るのは米国からの舶来物です。洋物と書くと色々と想像をかきたてられるので舶来物と書きます。

「福島之五〇人」を観に行って以来、数年ぶりでございます。

その見世物小屋、というか小屋じゃなくて立派な建物でありますが、しばらく行かない間に大変貌を遂げている汽車の停留所前にある建物の中にその活動写真の会場があり、いわゆる銀幕であります。

なんとハイカラな街に変わったのでありましょうか。あの汽車の停留所(終点)は、自分の中の一番古い記憶では、三角屋根の地味なものでした。学生時代、同級生たちを見送ったのもその三角屋根の下でした。それが建てかわったのも二十年かそこらじゃなかったかと思いますが、早くも大改造であります。

新しくなってから、まだ数回しか来たことがなく、しかも変化し続けていますから、この前の記憶なんてあてになりません。工事の進捗次第で、回り道ができたり、以前は仮設通路があったり、公共汽車の乗り場も何度か変わりました。今度はどこへ行ったのかという感じです。
以前に比べれば、やたら歩かされる印象があり、運動になるという面では良いのかなと思います。

どこがどうなっているのやら、新しくできた「宿」の建物があり、間違ってそちらへ入りそうになりました。とにかく歩かされました。新しくできた新館があり、今までの建物は本館と呼ばれているようです。

猫の着ぐるみを目撃。一瞬、ツシマヤマネ・・・と言いかけて、違う、五島のやつだ。つばきねこ、そのまんまじゃないかと。
お子様といっしょに写真を撮ったりしていましたが、私は肉球が気になって、肉球をこの目で確かめてからその場をあとにしました。

活動の会場前には商店があり、活動のお供として著名な「玉蜀黍を破裂させたもの」やら「可楽」、「牛乳紅茶」などの飲み物を買い求める人々で長蛇の列ができておりました。

そんなに並びたくなるほどおいしい飲み物、食べ物なのでありましょうか。思うに、便利商店の弁当なんか飽き飽きしていても、大自然の中で食べると、また違っておいしく感じるものです。これと同じようなものでしょう。

なんと三時間の長丁場との事前情報、途中で厠へ行きたくなると困るので、水分や催す原因になる珈琲なども控えて我慢していた為、のどが渇いてたまりません。

ところが長蛇の列は一向に衰えず、こりゃあ待っていても仕方ないなと、飲料水のからくり販売機を探しに行ったのでした。
歩けど歩けど、この建物の中には全くありません。駅の中も、一体どうなっているのでありましょうか。おそらく便利商店とか「星巴克」で買うように仕向ける陰謀でもあるのでしょうか。

あきらめて、まあ三時間ぐらいなら大丈夫だろうと水分なしで見世物小屋の中に入りました。

やたらと宣伝ばかりでなかなか本編に入りません。この間に目を休めておこうと、目を閉じたままで過ごしました。

いよいよ始まって、まあ、あれですな、いわゆる「ねたばれ」になるので内容は書かないほうが良いでしょう。

やたらにでっかい音が鳴るので、それだけは忠告しておきたいと思います。油断するとドンドン鳴ります。油断した頃にいきなり来ます。

ところで座席も色々ありますが、銀幕の一番前の席は全く人気がないのか、誰もいませんでした。周囲の人が目前を通り抜けるのを気にしないで過ごしたい向きは、一番前の席が良さそうです。

三時間の長丁場と書きましたが、途中で休憩でもあるのかと思ったら、結局ありませんでした。厠へ行く方が抜け出したり戻ってきたりするのを横目で見ておりました。

ちなみに昔は、フイルムの長さの都合で上映途中に映写機の切り換えがあり、観客に気づかれないようにいつの間にか切り換えていたものでした。二台の映写機をうまく重ねて、時機をみて操作しているようでした。幼少の自分は、いつ切り替わるんだろうと後ろばかり見ておりました。
(追記: 切り替えタイミングになると、たしか画面の隅に印が出てくるのでわかったはず)

それにしてもこの作品は米国での公開から色々と話題になっており、特に日本の広島と長崎では歴史的な経緯があり、微妙な感じがしていました。
自分の祖父がスリーダイヤで魚雷を作っているときに原爆にやられたと聞いています。被爆者手帳を持っていました。

見終わった感想としては、その意味での抵抗感はありませんでした。それよりも、だらだら長く続いたのと、あまりおもしろくなかった感じでした。

時代考証の視点から違和感を感じましたのは、「トリニティ実験」のカウントダウンのシーンで二九四管の時計が出てきました。二九四管は確か戦後の発明じゃなかったかと思います。実際はどんな物が使われたかわかりませんが、計数放電管(いわゆるデカトロン)も同様に戦後ではなかったかと思います。

ちうごくの核実験の映像を「あなたの管」で見ることができますが、その制御装置はランプがたくさん並んでいて、それがパタパタ鳴りながら動いていたのでたぶん継電器によるものでしょう。
ttps://www.youtube.com/watch?v=Pq6yMDBOcuI

ttps://www.youtube.com/watch?v=8y0fD-wMNUw
1:25あたりから・・・

計数回路は絵荷灰汁に用いられており、いわゆる一〇進カウンタが基本となっています。これも「あなたの管」(管というのはブラウン管を指します)で、映像を見ることができます。
一桁あたり零から九までの電球が並んでおり、それが増えたり桁上りをしたりといった映像です。
ttps://www.youtube.com/watch?v=goi6NAHMKog

活動写真の後は、上階の印度料理店で咖喱でも食べようと思っていましたが、脱水症状になりかけていたのか一時的に体調が思わしくなく、刺激物はイカンだろうなと思い、うどん屋で簡単に済ませました。

なぜだか唐突に「ヨドチョー」さんを思い出してしまって、それでは、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ

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